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21世紀型教育の時代【16】 2020年に向け大学入試のメディアのトリセツ①

☆昨日、2016年の国立大学の前期試験が終了しました。メディアの受験の話題は、しばらく中学入試から大学入試にシフトします。しかしながら、今年の大学入試のメディアの取り扱い方は、2020年の大学入試改革を想定しながらのため、足跡を追っておいた方がよいでしょう。

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(写真は、京都大学サイトから)

☆2020年の改革の話は、言うまでもなく、学習指導要領改訂に影響を及ぼしますし、そうなってくると中学入試の在り方にも影響を与えるからです。

☆「週刊朝日 2016年2月19日号」の「大学受験で英語入試が変わる 「話す」も出来なきゃ受からない!? 来年は早大でも」という記事では、4技能英語の外部試験利用入試の話題が出ています。

「河合塾教育情報部チーフの富沢弘和さんはこう話す。

「昨年は英語外部試験活用“元年”でした。今年は約20大学が新規に実施し、拡大しました。東京海洋大は原則として英語外部試験のスコアが出願要件です」

 英語外部試験導入の背景には、「読む」「聞く」「書く」「話す」を評価したい大学側の意向がある。今年は青山学院大、東洋大、法政大、立教大、立命館大、関西学院大が英語4技能の外部試験を導入。来年は早稲田大、明治大でも導入予定だ。」

☆とありますが、ここで掲載されている英語外部試験を行う大学は、今年中学入試においても、人気だった大学附属私立中高校に重なります。何らかの連動が起こっているのでしょう。

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☆しかし、4技能の英語の外部試験利用入試は、英語の入試が大きく変わるだけの話ではないのです。スピーキングとライティングのテストを見ると、そこには「思考力・判断力・表現力」が育成されないと突破できないということがすぐにわかります。

☆「思考力・判断力・表現力」を日本語ばかりか英語で学ぶ時代であることも忘れてはなりません。この指摘は、上記の石川先生の本の第5章「英語力とランゲージアーツ」でなされています。このページは、TOK型アクティブラーニングの実践の話がベースですが、その切り口からTOEFLのスピーキングやライティングのテスト(特に同書p172~174)について考察されています。 

☆久しい間、帰国生のTOK型アクティブラーニングを積み重ねてきたので、かえつ有明の独自の高次英語教育について書かれていて興味深いのですが、相当先鋭的な章になっています。

☆「東洋経済ONLINE2月27日(土)」の「なぜハーバード生に「日本旅」が人気なのか?例年、予約枠が争奪戦になるワケ」は、直接大学入試に関係があるようには思えませんが、ここで話題になっている「日本旅」のコーディネートは、ハーバード留学の日本の学生が行います。

☆灘や開成の生徒が、東大合格を辞退してハーバード大学に行く御時世です。なぜハーバード大学の学生が日本に来るのかは、極めて重要な意味があるのです。

☆グローバルリーダーになるには、日本の文化をしることが必要だとよく言われます。もちろん、それも重要なのですが、この記事を読むと、日本に混迷する未来社会を救うリソースがあることをハーバード大学の学生が気づいていく旅であることがさらりとですが書かれています。

☆日本の大学が変わらなくてはならないのは、世界から遅れをとっていることも事実でしょうが、一方で、そのリソースを世界に活用していく日本の学生を育成していく教育やリソースの研究開発が必要だからです。

☆その育成には、アクティブラーニングは必須ですし、研究開発も同様です。となれば、初等中等教育段階も、新しい大学に接続するように変わらなければならないと納得がいきます。

☆「東洋経済ONLINE2月27日(土)」の「国公立大2次試験、文系学部の志願者数が増加 「国際」「地域」などの名を冠した新学部が堅調」では、文系学部が昨年の景気回復を背景に人気が復活したということですが、そう簡単な話ではなさそうです。

「文科省が昨年6月の通知で、国立大に人文社会学系学部の廃止や他分野への転換を求めたことなどを受け、国立大15校では今春、教員養成系学部で教員免許の取得を義務付けない「ゼロ免課程」の募集を停止し、うち7校は学部を新設した。

大手予備校の河合塾によると、「国際」「地域」などの名を冠した新学部が堅調に志願者を集めたという。」

☆つまり、文系学部の改組は進み、国際教養などの新設学部が人気だったという話のようです。

「福井大に新たに設置される国際地域学部(同2.9倍)を受験した福井県立高校3年の女子生徒(18)は、「国際的な勉強をしたかったので、地元に新しい学部ができて良かった。留学を推奨するカリキュラムにもひかれた」と話した。」

☆つまり、グローバル教育の学部ということでしょう。ますます、「英語」に注目が集まります。また、

「千葉大に新設される国際教養学部は志願倍率が4.1倍。神奈川県内の私立高校3年男子生徒(18)は、「元々は工学部を目指していたが、文系理系を問わず、幅広い分野を英語で学べるのが魅力で志望を変えた」と話した。」

☆というのは、「グローバル教育」、「英語」、「学際知としての思考力」を学べる大学が人気だったということでしょう。

☆今年は、中学入試も多様化し、「英語入試」「思考力入試」がメディアに取り上げられました。メディアの入試の切り口というかトリセツは、中学入試から大学入試まで、一貫して、この2つのキーワードは欠かせないと認識できるのではないでしょうか。

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