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21世紀型教育の時代【37】桜丘の学び ハイパフォーマンス

☆桜丘の教育はハイパフォーマンス。もちろん、大学進学実績だってよい。しかし、パフォーマンスとは、生徒が自らやりたいことを見つけ首ったけになって考え何かを編集あるいは制作しているそのフロー状態のことを指す。

☆しかも、そこにやりたいこと以外は関係がないではなく、新たな関係を見いだす学際的な気づきという相乗効果も生まれている状態です。

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☆こんな状態になっていたら、自分の娘や息子は幸せだと思わない保護者はいないでしょう。しかもこのパフォーマンスは、さらに高いものなのです。なぜなら、生徒1人ひとりがiPadを持って学べる環境があるからです。

☆ただし、iPadを持っていればみなフロー状態になるかというとそうではありません。iPadがwebという電脳ネットワークにつながっていることと学内クラウディングのシステムができていること。

☆そして、もう一つこの組織を活用するときに、教師がセキュリティーを管理コントロールするのではなく、生徒も参加し、自己組織化していることが挙げられます。

☆こうなってくると、iPadが必ずしもウェブに完全につながっているわけでない学校もあるし、学内クラウドは、システム構築がたいへんだから、その環境が整ってない学校もあります。環境があっても、1人の情報の先生が管理しているので、そこだけブラックになっているところもあります。

☆まして、ICTの使い方や管理を生徒が自己組織化して、むしろ教師をサポートしている学校なんてまずないのです。

☆これだけで十分に、ハイパフォーマンスだと言えますが、これだけではないのです。もしiPadが災害や何かのトラブルで活用できなくたっらどうするのでしょう。それはもう、生徒1人ひとりが知恵をだすしかサバイブできません。そこで桜丘が大切にしているのが「思考力」です。

☆「思考力」といっても、ただ情報を取り出して、論理的に整理したり、情報に基づいてというか沿って自分の意見をちょこっと語るという程度のものではありません。

☆中学入試で、桜丘は「思考力入試」を実施していますが、副校長の品田先生がご自身のfacebookでつぶやいていますので、公開できる範囲で、ご紹介しましょう。

入試もひとまず終了なので,思考力入試ネタでも。今年は火星だなということで,火星が周期的に明るく見える理由を考えてもらったり,宇宙ステーションで出来る実験について考えてもらったりしました。他には投票の義務化についてや,「ふつう」について考えるなんてことも。対話から「ふつう」について考えてみるのはけっこう面白かったんじゃないかな。

好評だったので思考力テストでのテーマ続き。人類の月や火星への移住計画について。義足を使ったランナーが陸上競技に出場して健常者よりも良い記録を出すようになった時,義足を使うことが問題になったとしたらどう考えるか。このテーマはADEでお知り合いになった先生とお話をしていていただいたアイディアから。・・・・・・義足がダメなら視力を矯正するメガネやコンタクトレンズはいいのか?考えていてとても楽しかった。

複数の生徒と先生の話し合いを読み,自分がそこに加わった想定で考える問題。「動物と人間の違い」をテーマにしました。どの生徒の発言にリードされていくのか,どの生徒の考えに切り込んでいくのか,受験生一人ひとりの発想の深さに採点しつつ感嘆。採点していてワクワクするような入試っていいなあ。

☆地球と宇宙ステーションの条件の違いを考えながら、条件が違うと何かできるのかという問いかけだったり、サンデル教授もよく授業で議論するエンハンスメント(人造人間とかドーピングとか)にも関係する問いかけだったり、動物と比較しながら、人間とは何かを問いかけたり。。。

☆これって、ケンブリッジ大学の口頭試問で、たとえば「カタツムリに意識はあるの?」とか、東大の理Ⅰの帰国生の問題「地球の自転が逆回転したらどうなるの?」とかにも共通する問いかけ。

☆解答のレベルは違うだろうし、語彙や持っている知識の違いもあるでしょうが、基本は同じです。12歳であれ、18歳であれ、中高年であれ、壁にぶつかったとき考える行為は同じ。

☆自然の災害や理不尽なトラブルは、年齢を問わずにふりかかってきます。そのとき自分で考え、判断でき、行動していくというは、子どもも大人も違いはありません。

☆桜丘は、この根源的な人間の在り方から問う。そしてそのアイデアを形にするサポート条件がICTなのです。

☆そしてもう一つサポートする条件が英語。それも受験英語ではない。実際に自分の考えたこと感じたことを伝え、互いに共鳴し合い、新しいイノベーションを生んでいく気づきができる程度の英語力。CEFRでいえば、C1英語。これをトレーニングする環境がセットされているのも桜丘なのです。

☆たとえば、今年度から、高1の新たな取り組みとして加わったハワイGFT企画。「ホノルルフェステバル」へのブース参加をメインにパレード参加や班別の市内観光、ハワイ大学への訪問など、企画盛りだくさんの7日間の学びを実施。

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☆同行された品田先生は、facebookでこう語っています。

ホノルルフェスティバルいよいよ本番です。会場には入場待ちの列まで。最初はどうやって声をかけたらいいのか、どう説明したらいいのか、予想外のこともあって苦労していましたが、生徒の適応能力は素晴らしい。いろいろ工夫しています。成長してるなあ。

☆英語の勉強というより、英語という言語コミュニケーションを通して、フェスティバルイベントという起業を行っていると言ったほうがよいでしょう。おそらくこのときに、当然iPadは大活躍したに違いありません。

☆このような起業は、まさにPBL(Project besed learning)型のアクティブラーニングそのものでもあります。

☆かくして、創造的思考力×ICT×C1英語×アクティブラーニング×対話×学習する組織という桜丘のハイパフォーマンスな教育。この教育に今注目が集まっているのは当然ですね。次の参考記事をご覧になれば、外部からの評価が高いのがわかるでしょう。

参考記事)

mobiconnect for education→ケース

~ICT教育の現場から~
私立学校に学ぶICT導入における“目的設定”の重要性
教育ICTコンサルタント 為田裕行

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