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21世紀型教育の時代【40】 21世紀を牽引するモデル校

☆1985年12月、日能研が高田馬場に中学入試情報センターを開設。次の年から、日能研のテストは、採点機とホストコンピュータをつないで、学力情報と学校情報を有機的に結合し、情報の日能研として自ら中学受験市場を量的に拡大してポジショニングづくりを開始しました。

2016

☆10年後、群雄割拠していた中学受験市場を、ある程度に日能研が情報集約のセンターになったと思います。

☆1989年前後のバブルとその崩壊、ベルリンの壁の崩壊は、ちょうど時代を大きく転換する雰囲気で満たしました。経済的にはジェットコースターのようなゆさぶりがありましたが、知的革命の見通しが明快に出現した時代です。

☆アルビン・トフラーの「パワーシフト」が1990年に出版され、カリキュラム改革プロジェクトメンバーは、徹夜して読んだものです。日能研の塾業界におけるパワーシフトが決定的にビジョンになったのはそのころです。

☆現在の首都圏模試の取締役の北氏は、そのころの中学入試情報センターの体制をつくり、情報収集発信拠点の基盤をつくっていました。

☆私は、教務で今でいう「思考コード」をつくり、それを授業、テスト、評価に埋め込み生徒の学力支援システムとカリキュラムデザインをしていました。

☆そして、この時代の呼吸を同じくして、21世紀型教育1.0のモデル校として登場したのが、鴎友学園女子、洗足学園、渋谷教育幕張です。いずれの学校も30年前は、今ほど偏差値は高くなかったですね。

☆1987年の日能研の予想偏差値で、鴎友学園女子は48、洗足学園は32、渋谷教育幕張は52でした。当時は首都圏模試もSAPIXもありませんでしたし、四谷大塚は偏差値表を作成していなかった時代です。

☆しかし、当時からこの3校は今でいうグローバル教育の先駆けを行っていたり、リベラルアーツ、クリエイティブティを標榜している学校で、注目していました。

☆特に渋谷教育幕張は、千葉にありましたから、試し受験の機会として、多くの受験生がチャレンジしました。その影響のせいか、急激に偏差値を伸ばしていくことになります。

☆そして、しばらく続く、いや今も続いていますが日本のデフレ経済を、この3校は、脱ゆとり路線とは違い、グローバルスタンダード路線で、乗り切りました。まずは、1985年以降、はじめて私学が危機に直面する1989年・99年を乗り切ったのです。

☆日能研は、この脱ゆとり路線とグローバルスタンダード路線の差異に気づかず、反ゆとり教育キャンペーンを張って、自らもデフレ経済を乗り越えることができました。しかし、この差異に気づかなかったことが、後からSAPIXに追い抜かれる原因でもあったのですが。

☆3校が、順風満帆で航海しているときに、栄東と開智は、そのグローバル路線をアクティブラーニング、探究学習という形で見える化し、一方で東大実績も標榜して、明快に二兎追う戦略を標榜しました。

☆21世紀型教育1.5の始まりです。この5校は、2008年のリーマンショックも乗り越えて、ここから中学受験市場が冷え込んだにもかかわらず、今も順風満帆です。

☆一方日能研は、中学受験市場のコントロールをできず、SAPIXと早稲田アカデミーに覇権を譲りました。公立中高一貫市場ではENAに覇権を譲ることにもなりました。

☆反ゆとりや脱ゆとり路線ではなく、グローバルスタンダードである「思考力」路線で進んでいた私学や塾がサバイブしているのです。

☆かえつ有明や順天、聖徳学園、桜丘は、2005年ころから、共学化や新校舎建設、教育改革をはじめ、最初渋谷教育幕張モデルを参照していたかもしれませんが、すぐにリーマンショックに直面し、それでは間に合わないと判断し、独自路線を展開し始めました。

☆しばらく、出口が見えなかったのですが、2011年3月11日を機に、徹底したオリジナルでありながらグローバルスタンダードに切り替えることを決断しました。自分たちがサバイブするだけではなく、日本全体がサバイブする、いや子どもたちの未来を創るためにというビジョンが明快に見えたのでしょう。

☆このときのグローバルスタンダードは、先に述べた5校とは違い、21世紀型スキルを要求される時代になっていましたから、21世紀型教育2.0を確立する動きになっていったのです。

☆21世紀型教育を創る会を結成して、本各的に21世紀型教育2.0を全面展開したのは2013年以降で、まだ3年目です。鴎友学園や洗足学園、渋谷教育幕張がスタートした時点と同じような雰囲気です。

☆おそらくこれから、急激に伸びるでしょう。その基盤として、大学合格実績は現段階で十分に手ごたえがあります。

☆2020年大学入試改革のときに、順天、かえつ有明、聖徳学園、桜丘など21世紀型教育2.0を真摯に行っている私学は見事にサバイブしていることでしょう。

☆そして、それを見事に予告しているのが、4校と志同じくする21会校である三田国際学園です。昨年改革が始まったばかりで、合格実績はまだでていませんが、海外の大学への入学準備教育が十分に支持され、今年も生募集は3000人を超える勢いでした。

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