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新たな動き【06】 立教女学院の知

☆立教女学院中高といえば、A.R.E.学習。中1から高3までの6年間、「自らテーマを求め(Ask)、調べ(Research)、言語化して発表する(Express)学習」プログラムが充実しています。いわば、IBのTOKに相当する学びです。

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☆その集大成が、高3の時に編集する卒業論文。今年その優秀作品が掲載された「卒業論文」第11集が発刊されました。11年もの間、継続している学びですから、ここに立教女学院の知が凝結しています。

☆3万字を優に超える論文が4つ掲載されています。どれも人間の本質にかかわる根本問題を問い返す論文ばかりなのですが、毎年1つは極めて身近な社会現象の中に世界を見いだしていくスタイルの論文が優秀賞に選ばれています。

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☆いまここで高校生が何を見て、何を感じて、何を考えているのかを理解する貴重な論文なので、毎年楽しみにしています。今回も、「YouTube」現象について、音楽の流通手段のマーケティング的歴史をおいつつ、音楽を通して付加価値をどのように消費者がゲットし、アーティストとインタラクティブな関係を創っていけるか、コミュニケーションと市場の関係にまで視野は広まっています。

☆そして、その過程で、プロデューサーとかコンシューマーとか製作者とかの境がなくなっていくことを発見し、付加価値が一握りのクラスだけでなく、クラスを越境して広がっていくデジタルネイティブ世代の新しい生活のカタチを映し出しています。

☆イノベーションとは何か?クリエイティビティとは何か?マーケットとの関係はどうなのか?など起業家精神があふれでています。

☆新市場主義の中で忘れ去られたプロテスタンティズムのマーケットの精神を再び回復する希望が見え隠れします。

☆倫理に基づいた市場経済の持続可能性が人権や平和を守るカギであることはカントも「永遠平和のために」の中で示唆していますが、明治維新以来踏襲されてきて日常化した成長神話という社会進化論的発想が崩れた今、再び重要な発想なのかもしれません。

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☆この歴史的世界観は、知の巨人である松岡正剛さんの着想にも重なります。それぐらい多角的に情報を収集し、相互の関係を考え抜いて、新しい着想を生み出した高3生の背景には、立教女学院の革新的知があるに違いありません。

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