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新たな動き【24】 三田国際の教育が市場で期待されるわけ③

☆この記事を書き込んでいる間に、ある業界人から、実際に見ていないのに、わかったようなことを書くな、評論家は嫌いだとメッセージをいただきました。たしかに、独断と偏見のそしりはまぬかれませんが、21世紀型教育というのは、理論と実践のラーニングスパイラルが現場で起こっているのであって、たんに一教師の体験の積み重ねだけではないのだということなのです。

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☆それに私は、ブログは書いていますが、評論家ではありませんし、ライターでもありません。たしかによく間違われますが、ブロガーは私の1つのペルソナに過ぎません。主たる仕事はプログラムメイキングです。ですから、私のつたない体験とその理論からみて、推理しているだけです。

☆で、むしろ、ここで重要なことは、私が推理できるぐらいの情報が、きちんと三田国際のサイトでは発信されているということなのです。私以上に保護者の方がグローバル企業で常にマネジメントで創意工夫をされているでしょうから、そのプログラムデザインのすばらしさにピンときていると思います。

☆たとえば、同校のオリエンテーションは、屋内のワークショップの連続ではなく、ハイキングのプログラムも埋め込まれています。これは、気晴らしとかリラックスという意味もあるでしょう。いずれにしてもそんなにハードなものではなさそうです。

☆しかし、一般にこの手のプログラムはハードになりがちです。もちろん、それはかまわないのですが、20世紀型教育においてこの類のアクティビティをいれると、どうしてもハードになり、体力を鍛えるという方向に走りがちなのです。体力は大事ですが、オリエンテーションでやる必要はありません。

☆21世紀型教育における体育のベースは、メンタルタフネスに重点が置かれます。20世紀社会後半は、経済優先主義ですから、自然と社会と人間の精神の有機的循環は喪失されました。環境問題、格差問題、テロリズムなどグローバルイシューは山積。

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☆今年から、昨年、国連で採択された「持続可能な開発のためのアジェンダ2030」が各国で実行に移されています。21世紀型教育は、20世紀型教育では食い止められなかったというより、生み出す方に協力してしまったことをリフレクションし、このグローバルゴールズ実現のために動いています。21世紀型教育それ自体が、グローバルゴールズの1つでもあるのですから。

☆そんなわけで、循環を再生するための英知が必要ですが、知は五感が研ぎ澄まされていないと、間違った状況判断を導きます。ハイキングは、自然のかすかな動きに耳を澄まし、すてきな景色を眺めて、澄み切った空気を吸い、心を癒す効果もあるのですが、同時に、何がまわりで起こっているのか情況を組み立てる五感という感性をトレーニングするためのものでもあります。

☆実は、このシミュレーション空間の典型が茶室です。あの岡倉天心が激動の明治近代で日本人をサバイブの道に導いた感性です。次の瞬間、自然や経済社会や人間の精神が予測できない壮絶な変貌をとげるわけですから、研ぎ澄まされた感性に基づいたメンタルタフネスは生き抜くために必要な気概です。

☆茶道をこのような文脈で意識している学校はもしかしたらまだ少ないかもしれませんが、これからは岡倉天心ルネサンスだと思います。“Book of Tea”は、もともと英語で書かれていますし。

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☆実は食事の時間も、感性と共感的コミュニケーションを育てる重要な時空として、三田国際では意識されていることでしょう。

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☆さて、ハイキングから戻ってくると、再び屋内でワークショップですが、そのプログラムは「トレーディングゲーム」です。「トレーディングカードゲーム」を想起させるワクワクするゲームですが、内容は格闘技ではなく、世界貿易です。

☆商品開発、資金、時間、利益など貿易による成果をあげるには、相手の国とどう交渉していくかというシミュレーションをカードを活用して行っていきます。

☆2000年に、もともと大手広告代理店から独立した若き起業家のみなさんが、企業研修プログラム、総合学習用の教育プログラムとして開発した本格的なプログラムです。

☆彼らが立ちあげた組織は、トレーディングゲームよろしく、多くの企業と交渉して発展し、今では、自治体や文科省との交渉も実り、学校にも広く仕事を埋め込んでいます。効果絶大であることを自ら証明しているところがすばらしいですね。

☆おそらく保護者の中には、この魅力的なプログラムを自分の所属する組織で研修体験している人もいるでしょう。そして、このプログラムを先生方が自前で編集して行えるのですから、ますます三田国際の魅力が増すわけです。

☆いずれにしても、このゲームは、リバタリアニズムではグローバルイシューを生み出すばかりなので、どこかでman for othersに自分を変える必要があるということに気づくプログラムなのです。詳しくは同校サイトをご覧ください

☆こうして、自分と他者との協力が欠かせない実感をいだいた経験を通して、いよいよ自分の目標を明快にし、クラス全体の目標づくりになります。経験は自分の成長の源泉です。いよいよ自己マスタリーの道が開け、ビジョンの共有がなされるわけです。つまり、学習する組織の基礎を見事に体験したことになります。

☆中1生の本格的な三田国際流儀かつ世界標準の学びの準備態勢が整ったのです。連休明けのどこかで、授業見学をしたいものです。他校とは比べ物にならないほどの授業の活気を感じることができると今からワクワクしてしまいます。自己マスタリーとチームワークとコミュニケーションシステム思考と“Spul”の具現化、そして「自分軸」に基づいた自信に満ちたPBLが行われていることでしょう。

☆また、コリずに(笑み)、報告したいと思います。

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