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新たな動き【25】 青山学院に見る学びの空間の時代

首都圏模試センター(2016年4月26日)によると、青山学院中等部は、教科センター方式を採用した新校舎が、来年2月に完成予定で、本校舎は地下1階、地上6階の「ロの字型」。床面積は約21,000㎡と現在の12,400㎡と比べて利用できるスペースが大幅に広がるようです。チャペルと図書館は2018年11月に完成を予定とのことです。

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☆教科センター方式とはいえ、クラス単位の「ホームベース」は残しておきます。しかし、授業はクラスで行うのではなく、あくまで教科ゾーンの空間に生徒がアクティブに訪れることによって成り立つのです。

☆ここ数年は新校舎ラッシュです、栄光、桐朋、成城学園、芝浦工大なども新校舎がデザインされています。これらの新校舎は、アクティブラーニングが行えるスペースを確保しているというのが共通していて、ある意味21世紀型教育空間をデザインしています。

☆しかし、青山学院中等部の建築デザインは、それを明快に表現したものだと言えます。というのも、ホームベースになる空間は、生徒どうしの信頼のきずなが育まれる「安心安全空間」です。

☆これに対して、「教科センター式」空間は、知的好奇心を旺盛にする「わくわく空間」です。先に挙げた学校の新校舎もこの空間の差異の意識はされていますが、意識がなくなれば、元の木阿弥になります。しかし、青山学院中等部の新校舎は、意識しなくても、空間がその存在意義を記憶しているのです。

☆さて、いったいどこが21世紀型教育かというと、20世紀型教育は、ミシェル・フーコに、学校空間は監獄同様、監視空間であると看破されたことをうけて、反省し、快適な「安心安全空間」をデザインしたのですが、「わくわく空間」を別途デザインするようなことはしませんでした。

☆ですから、学校から一歩外に出たらとたんにジャングル空間で、サバイブするスキルがないまま迷い戸惑います。それゆえ、どこまでも安心安全空間を求める内向き志向の指示待ち人材が輩出される結果となってしまいました。

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☆しかもよいか悪いかは別として、日本は安全な島国的な国家だったので、ピラミッド型の階層の中で椅子取りゲームで勝利すれば、人生においても安心安全な生活空間をゲットできたのです。

☆だから、偏差値の高い学校で、新校舎をデザインしても相変わらず20世紀型教育空間の学校の卒業生は、快適なアッパー層の職業を得るために東大にいくなんて、本来学問の自由から見れば、おかしな進路選択がなされてしまっているのです。

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☆ところが、21世紀型教育は、サバイブ空間の手前で、好奇心を夢を現実化する探究学習空間、つまりわくわく空間、あるいはシミュレーション空間として設置しています。

☆これによって、想定外の事態が起きても、自分でリサーチし、自分で考え、自分で選択判断するサバイブ能力やサバイブスキルを身につけて世に出ます。もはや日本国内も安全神話は崩壊し、グローバルイシューを解決するべきグローバルゴールズで囲まれています。

☆2020年大学入試改革なんてうまくいかないさなんて言っている方は、まだ日本国内の安全神話を信じている人たちかもしれません。20世紀型教育の終焉は、火を見るよりも明らかだというのに。

☆学校説明会に行って、建築空間をハード面でしか語らない学校は20世紀型教育を続けている学校です。反対に、学びの意欲や創造性をうながすソフトパワーとしての空間について語る学校は21世紀型教育を行っている学校だと思ってよいでしょう。もちろん、空間だけできまるわけではありません。C1英語、アクティブラーニング、ICT、グローバル大学進学指導、リベラルアーツなどについての語りも総合的にしっかりチェックしましょう。

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