新たな動き【51】 工学院の異次元の授業⑤
☆そして、同校が目指している≪C1英語×PIL・PBL(一般にアクティブラーニングと呼ばれているものの本物ヴァージョン)×ICT×高次思考力×SGT(スーパーグローバルティーチャー)×学習する組織=21世紀型教育≫のすべてが詰め込まれたプロトタイプだったからでもあります。
☆英語教科以外は、ハイブリッドインタークラスを除いては、日本語で行います。したがって、上記の21世紀型教育の方程式のうちC1英語は要素から省きます。
☆中3の数学の授業を少し見学したり、国語の授業や理科の授業も覗いてみましたが、予想通り、≪PIL・PBL×ICT×高次思考力×SGT×学習する組織=21世紀型教育≫が行われていました。
☆また、今の中2から改革実施がなされているわけですが、プレ改革として、中3ばかりが改革エナジーを生み出しているわけではありません。岡部先生と同じ英語科の加藤先生もまたプレ改革のリーダーで、工学院の教育方針と受験生の教育の考え方のマッチングメイカー(工学院の広報)でもあります。
☆やはりチーム岡部同様にチーム加藤で、英語の授業を展開しています。
☆高2の英語表現、すなわちライティングが中心の授業を拝見しましたが、ブレイングストーミングをウェッビングマップで行っていたり、表現スタイルの違いを考えるのにベン図を活用したりしていました。このマップは、たんに英語表現のテクニックを見いだすための道具なのではありません。
☆「自分軸」を考える思考術の見える化をしているのです。工学院のアクティブラーニングは、思考スキルを見える化して、どの教科でもシェアできるようになっています。このプロトタイプは、改革実施学年中1や中2にも、もちろん受け継がれています。
☆たとえば、中1の国語の福田先生は、「自分とは何者か」についてスピーチをする授業を行っていましたが、まずブレインストーミーーングをウェッビングマップで行い、それを1人ひとりプレゼンしながら先生とアイデアを詰めていく問答形式のアクティブラーニングが行われていました。ここでも思考スキルが見える化されみんなとシェアされていたのですが、暗黙知と形式知の螺旋状の考える過程が共有される大切な瞬間です。
☆先ほどハイブリッドインタークラスは、英語以外でもC1英語を活用するということについて触れましたが、
(中1ハイブリッドインタークラスの理科の授業)
☆理科や数学の授業は、英語で行われています。英検1級取得者もいて、本格的にC1英語レベルでやりとりができるのに、驚きます。ここには、≪C1英語×PIL・PBL×ICT×高次思考力×SGT×学習する組織=21世紀型教育≫が完璧に結実しているのです。
☆公開授業すべてをじっくり見ることができなかったのが残念でしたが、休み時間、見学しに来ていた保護者のもとに中3と中1の兄弟がやってきていました。
☆ふとどのくらい兄弟が通っているのか尋ねてみると、中3だけで10組くらいはいるのではないかと返ってきました。八王子エリアで、こういう先進的で、対話中心の授業を行っているところは他にないのでと。口コミが広まっているということでしょう。
☆中3のプレ改革のエナジーは口コミのパワーも生み出していたということですね。
☆そういえば、八王子市には、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンタクララ市に本社があるアジレント・テクノロジーの日本法人があります。アジレント・テクノロジー株式会社、アジレント・テクノロジー・インターナショナル株式会社の2社がそれです。
☆半導体やICT機器の開発・製造部門が、八王子エリアには集まってきています。オリンパスも、カメラというより医療機器を開発・製造しているのではないでしょうか。HPもありますね。
☆八王子は、昔から交通の要所で、現在は物流拠点でもあります。意外と、今後さらに、ICT産業が集結する可能性があります。
☆ということは、八王子エリアにおいて、21世紀型教育やインターナショナルスクールの学びの環境は、ニーズが高くなる可能性大です。学歴塾歴社会とは関係ない新しい学びのマーケットで、工学院が必要とされる可能性があるというわけですね。
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