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新たな動き【78】三田国際 究極のアクティブラーニングに。

首都圏模試センターのサイトに極めて重要な記事が掲載されています。それは、「私学の魂web限定盤」シリーズの「三田国際学園中学校・高等学校」の記事です。なぜ重要かというと、同校の相互通行型授業の奥義メタルーブリックがさり気なく公開されているからです。

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☆昨今話題になり、実際に広く行われているアクティブラーニングは、まだまだローリスク戦略型で、浅いアプローチだと言われています。究極のアクティブラーニングは、ハイリスク戦略型ですし、深いアプローチで行われなければなりません。

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☆ローリスク型とか浅いアプローチというのは、教師の発する問いの解答が予め決まっていて、そこに誘導尋問的に生徒が議論しながら導かれるスタイルのことを言います。教師の問いは、はじめから解答までの道行きが決まっていて直接学習ともいうべきものです。

☆ハイリスク型とか深いアプローチとは、教師の発する問いを議論しながら、生徒自身の中に新たな問いが生まれ教師が思いもよらなかった探究の局面が目の前に開かれてくるスタイルを言います。もっとも、授業ですから、この思いもよらない局面が生まれるようにもともと教師の問いには「頭のフェイント」という間接学習の仕掛けが仕組まれています。ですから、一般にハイリスク型のアクティブラーニングのクラス運営はケイオスになると心配されるわけですが、そこはちゃとんとインストラクションされているわけです。

☆では、なぜ究極のアクティブラーニングがなかなかされないかというと、その理由は2つあります。1つは、教師の立てる問いに<head faik>という頭のフェイントが仕掛けられていないからです。

☆もう1つは、思考や知のコード=メタルーブリックの基準が、その学校で共有されていないからです。

☆三田国際の上記のルーブリック(メタルーブリックと言うとわかりにくいので、ルーブリックと呼んでいるようですが)は、縦軸は、建学の精神の外化。横軸は、ブルーム「型」のタキソノミーのうち、低次思考をカットして高次思考だけで構成して見える化しています。

☆縦軸のカスタムというのは、自分をデザインするという意味でしょう。自己実現をセルフプロデュースするステージ、つまり「自分軸」とほぼ同意でしょう。

☆横軸の<recognition>の中に低次思考も含まれているので、知識を無視しているわけではありませんが、究極のアクティブラーニングは知識を定着させることが目的ではないの、こうしたのでしょう。

☆クリティカルシンキングがないじゃないかといわれるかもしれませんが、それは英米の伝統的な表現で、今の英米では、クリティカルシンキングもクリエイティブシンキングも、その区別に意味はあまりないと言われています。

☆現在トレンドのデザイン思考の発祥地が英米ですから、やはりクリエイティビティが前面にでてきています。そこをすかさずキャッチしているところは、さすがは三田国際学園の学習指導部長田中潤先生ですね。

☆思考コードや知のコード、メタルーブリックを学校全体でシェアしているところは、三田国際、工学院、かえつ有明、富士見丘です。ルーブリックを持っている学校はたくさんあるのですが。メタになっていないし、メタになっていないので、学校全体で共有できないのです。

☆それはともかく、思考コードや知のコード、メタルーブリックを学校全体でシェアしているところは、これだけしかないの?と思われるでしょうね。それには、理由があります。そして、それが、日本の教育が世界標準を創れなかったり、2020年の教育改革の壁になったりしている理由でもあります。これについては、いずれお話しましょう。

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