新たな動き【79】聖学院 圧巻の思考力セミナー①
☆6月11日(土)、聖学院では、第1回学校説明会を開催。同サイトによると、115組・約300名の受験生/保護者が参加したということです。すでに本ブログでもご紹介したように、3週間前に行われた「塾の先生対象 説明会」も多くの塾関係者が集った ということですから、塾と受験生の参加の仕方に、相関・連動があり、来春も人気の聖学院でありましょう。
☆なぜ、人気があるのか?それは、聖学院の教育の3つの柱である「人間教育」「学習指導」「体験学習」が中学入試で広く支持されているからです。
☆しかも、この3つの柱を、学校の顔というべき入試問題に反映させ、その対策講座として、思考力セミナーという形で「体験学習」を公開しているので、受験生にとって、アドミッションポリシーが最もわかりやすいのです。
☆この「思考力セミナー」は、端的には来春2月2日に実施される「思考力テスト」「思考力ものづくりテスト」の対策講座です。「思考力」というのは、3種類あります。
1)「解答の方法」~既習の知識を活用し構造化して問題を解いていく「解答の仕方」
2)「思考術」~新しい知識そのものを生み出す問いを自ら「考える方法」
3)「発想術」~新しい知識を生み出す切り口を提供する「発想法」
☆一般に、2科4科は、「解答の方法」としての思考力をみます。まずそのときに使う「知識」の定着率をみたうえで、知識をどのくらい活用できるかどうか問いが与えられる入試問題です。
☆この入試は、知識は既存ですし、問題は与えられます。ですから、「思考術」や「発想術」を持っていて、「解答方法」を活用できる生徒と「思考術」も「発想術」も持っていないけれど、「解答方法」は記憶していて、なんとか問題が解ける生徒の見分けがつきません。
☆だから、入学時の入試問題の結果と6年後の大学入試の時点での成績に相関がないなんていう結果が世には広まっています。
☆しかし、もし「思考術」「発想術」「解答方法」すべてをもった生徒であれば、相関がでてくるはずです。
☆とはいえ、一般に、偏差値ベースの塾予備校では、生徒の「思考力」の特徴をつかむことはできませんから、「解答方法」以外は対応ができないのです。
☆ところが、聖学院の場合、学校の顔として「思考力テスト」を行うでの、先生方は生徒の思考力の特徴をきちんと見極めることができます。
☆2科4科の入試の中にも、3つの「思考力」をどのくらい有しているか診断できる問題が出題されています。ですから、入試の段階で、生徒の学びの特徴が見えます。それゆえ、入学の段階ですでに生徒1人ひとりの学びのアドバイスが考えられているわけです。
☆ただし、ここが重要ですが、この入試だと、知識の問題も出題されていますから、2科4科の入試では、「思考力」だけあっても、知識が定着していない場合合格できません。
☆「思考術」「発想術」「解答方法」を有している生徒も「解答方法」だけを確立している生徒は合格できます。
☆しかし、「思考術」「発想術」はあっても「解答方法」を記憶していない生徒は合格できません。
☆でも本来この生徒は6年後大化けします。ここで、思考力のタイプをAタイプ、Bタイプ、Cタイプとして整理してみます。
Aタイプ:「解答方法」のみ定着している生徒
Bタイプ「思考術」「発想術」が得意な生徒
Cタイプ:「思考術」「発想術」「解答方法」という3つの思考力が統合されている生徒
☆今までの、2科4科の入試問題では、Bタイプの生徒はみすごされてしまってきたわけです。
☆入学後、Aタイプの生徒は、問題を解く準備として「思考術」「発想術」を学べよいのです。Bタイプだって、合格すれば「解答方法」のトレーニングを積む環境があればよいのです。Cタイプは、探究活動の環境があればよいのです。
☆それなのに、今まで、一般に思考力のタイプの差異を意識している学校がほとんどなかったので、Bタイプの生徒ははねのけられていたのです。
☆そこで、聖学院はBタイプの生徒に道を開くべく、「思考力テスト」を実施しています。
☆多様な思考力をもった生徒の集まる学校。それが聖学院です。「学力伸長度ランキング 男子校ナンバー1」である秘密は、多様な思考タイプの生徒を受け入れる態勢が整っているからだともいえましょう。
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