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新たな動き【82】工学院 ハイブリッドクラス授業見学会

☆6月10日(金)、工学院では、少し変わった説明会が開催されました。昨年の中学1年から始めた教育改革であるハイブリッドクラスの授業の見学を中心軸にした説明会で、学校全体の教育について説明する一般的なものではなかったのです。

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☆しかも、今年の中1、すなわち、入学して2カ月しかたっていない生徒の様子に絞って説明と見学会が催されたのです。ハイブリッドクラスとは、

1)ハイブリッドインターナショナルクラス

2)ハイブリット特進クラス

3)ハイブリット特進理数クラス

☆で、中学はすべてハイブリッドクラスなのです。たんなるネーミングの問題かとお思うかもしれませんが、実は他校のような帰国生クラスとか国際学級という、帰国生のためのクラスをつくるものでもなく、逆にそういうコースをつくらないで、帰国生も一般生も混合させるというわけでもないのが、工学院の教育改革の大きな特徴です。

☆帰国生は帰国クラス、一般生は文理コースなどと分けるのは、実は学校の都合です。20世紀型教育において、帰国生クラスは、特別といういう意識があったから、そういうクラス分けを行ってきたというのが本当のところでしょう。

☆しかし、21世紀型教育において、帰国生が特別な存在ではありません。ただ、帰国生の生活空間を持続して欲しいというニーズや、海外経験はないけれど英語づけの環境に入りたいというニーズがあります。

☆片方で、帰国生で英語ができるけれど、きちんと日本語を学び、中1から理数系の学びがしたいというニーズもあります。また、帰国生で英語もできるけれど、やはり日本語を学びリベラルアーツ的な環境で、進路先はもっとあとで決めたいというニーズもあります。

☆そういう多様なニーズに応えるべく、改革を断行した結果、ハイブリッドクラスができたわけです。

☆ハイブリッド特進クラスは、そういう意味ではリベラルアーツ型の授業がベースになります。それは、そのクラスの生徒がエコカーと社会生活の関係をプレゼンしたのを見ていて、納得がいきました。リベラルアーツは、木も見て森もみます。エコカーの仕組みだけ調べたり考案するわけではありません。エコカーが、人間やそれをとりまく社会や自然とどういう関係にあるのか、問題を見いだしより幸せな世界を構築することはいかにして可能かに取り組んでいる姿は、とても中1とは思えませんでした。

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☆ハイブリッド特進理数クラスは、理数の教科書の枠を超えて、自分の好奇心を広げ深めていく自然科学教育を目指していると思います。というのも、このクラスの生徒のプレゼンは、プログラミングの世界の話でした。自分が取り組んでいるプログラミング言語の話や、オブジェクト指向後、アイコンで直感的にコンピュータを操作できるようになった昨今のイノベーションについて、動画も交えながら、わかりやすくスピーチしました。なるほど、教科書の枠を超えた探究活動が行われていると感動してしまいました。

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☆ハイブリッドインタークラスの生徒は、もちろん英語でスピーチなのですが、レシテーションコンテストやスピーチコンテストで話すようなガチガチの状態ではなく、自然体です。要するにネイティブスピーカーと言っても過言ではないのです。このような生徒にとって、英語だけはオールイングリッシュで、他教科は日本語とか、一方通行型講義というのはあり得ないと、保護者も大いに納得していたようでした。

☆授業見学の時に3人の保護者に声をかけられました。意識が高く、リサーチもきちんとしている方々でした。中には、平方校長や高橋教頭の説明のような授業にまで至っていないのではないかと、外部の私だったからでしょうが、気軽に質問された保護者もいました。

☆「お母さん、彼らは2か月ちょっと前まで小学校6年生だったんですよ。校長や教頭の話は中3になったときの話です。そこから逆算してみてください。いかがですか。」と回答すると、「あっ、そうでした。そうするとすごいことですね。この光景は」と。

☆しかし、声をかけてくださった保護者は、三者三様ですが、相当意識が高いと感じました。みなホンマノオトを読んでいますよと。ホンマノオトはほとんど学校関係者向けに書いているので、意識の高い保護者が読むと学校の表や裏までわかってしまいます。

☆責任重大だなと気を引き締めなければと思いながら帰途につきました。しかし、やはり独断と偏見は変えようがないかもしれません。意識の高い保護者はクリティカルチェックができるので、そこはお任せすることにしましょう。

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