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新たな動き【109】 巣鴨 ≪私学の系譜≫保守本流

首都圏模試センター「2016年7月統一合判」の志望者数関連データ」によると、巣鴨の複数回入試の志望者総数の前年対比は、127.7%。本郷同様、隔年現象が成り立つくらいたくさんの生徒が集まる不動の人気を誇る学校。

☆しかし、本郷とは違い、20世紀型教育のランドマークのプライドを明快に表現している。21世紀型教育を標榜している学校に対し、嘲笑っているかのように新校舎が輝いている。

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☆というのも、巣鴨の創設者遠藤隆吉は、内村鑑三、新渡戸稲造と同時代人で、その建学当時の精神からして、まぎれもなく≪私学の系譜≫。

能カを外にして長幼の序を認め、為にする所なくして人格の光を仰ぎ、天道の自ら至るを恐れ、人倫の当に依るべきに従う。人類を一視して其の幸栄を増進し、有用の学術を修め質実の気風を養い、適く所として其の天職を完うせんとす。 (同校サイトから)

☆実学主義だと受験情報誌では扱われているのは、この「有用の学術を修め質実の気風を養い、適く所として其の天職を完うせんとす。 」という箇所に拠っているのかもしれないが、その前の文章は、明らかに福沢諭吉の天賦人権説と相通ずるものがある。

☆官僚を嫌っていたようであるから、法律進化論的な当時の法典論争の官僚側の発想とは真逆だったのだろう。

☆官僚や今はやりの大学改革などに右顧左眄することなく、天の道を自分軸に適合させ社会に貢献する質実剛健な道を歩むことこそ巣鴨の気風なのだろう。

☆まあこんなことを言っていると、前校長の堀内政三先生から、「若造(もういい歳だけれど、堀内先生から見ればいつまでも若造です)、誰に断って遠藤先生のことを語っているのか」と叱られるだろうなあ。あのときもそんな感じで叱られたけれど、目の奥は微笑んでいたのを今も憶えている。

☆これも昔の話だが、巣鴨の遠泳も、同じように行っていたW校の生徒から、うちよりもずっと楽ですよ。なんかすごいって評判ですがと言われたことがある。

☆あれはもう25年以上前だけれど、灘の日置英剛先生から、関東で注目している学校は、開成や麻布は当然だけれど、「巣鴨」だねと聞いたことがある。

☆未来の≪私学の系譜≫を応援する私と学習観や学びの方法について違いはあるが、私自身の中にあるデューイの流れを汲むプラグマティックな部分と共感するところもある。

☆大学入試改革や学習指導要領などは、たしかに教育政策や制度の話で、そんなことに右顧左眄せず明治時代に生まれたもう一つの近代社会のビジョンを豪胆に歩み続ける巣鴨の存在意義は大切だと思う。

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