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富士見丘 シリコンバレー流教育手法 デザイン思考×STEM(了)

☆ファン・イー氏のロボットと人間を結びつけたダンスパフォーマンスは圧巻だった。もちろん、ロボットを台湾から運べなかったので、動画だったが、その迫力はすてきだった。

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☆なぜデザイン思考とダンスなのだろう。

☆それは、ダンスというWhatの部分というより、いかにしてこのダンスパフォーマンスが生まれたのかHowのプロセスが明らかになった段階で、なるほどと会場の心は一つになった。

☆KUKAというロボットは、意のままに動かすプログラミングというエンジニアリングのスキルを習得してからでないと使用が認められない。ファン・イー氏は幼いころからコンピュータを活用できる環境にあった。

☆決して経済的に恵まれていなかったので、身一つと一台のコンピュータとの対話が実は氏の学びのプロトタイプだったのである。

☆いわば、それが花開いて心身のダンスとパートナーロボットとのダンスパフォーマンスが生まれたのだろう。

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☆しかし、KUKAは単なるパートナーではない。ファン・イー氏がダンスをするときに、ブレない正確な動きをするから、パフォーマンスが常に最適化される。

☆内村航平氏が、鉄棒に合わせながら演技をできるだけ高得点にもっていくのと少し関係が違う。しかし、鉄棒がなければ、内村航平氏のあの美しい鉄棒の演技はやはり生まれない。

☆そういう意味で、道具はある意味表現の自分軸である。しかし、鉄棒と表現しようとする自分が融合して自分軸ができるのが体操であり、まだ自分軸の神秘性は内村航平氏の内面にある。そのポテンシャルを引き出す自分軸の一部が鉄棒という道具に宿っているのである。

☆ところが、ファン・イー氏のパートナーロボットは、完全にファン・イー氏の自分軸が可視化されているのである。

☆プログラミングというデザイン過程は、ポテンシャルそのものを外化する。これがデザイン思考の真骨頂ということではないだろうか。

☆もともとデザイン思考は、多くのデザイナーやエンジニアの仕事の過程を外化することから生まれた。達人の技能の潜在性を可視化することで、多くの人々のクリエイティビティを引き出す学びの過程をアウトプットできるようになる。

☆そして、そのプロトタイプは、対話とラディカルコラボレーションによって、リファインされ、常に新しく進化していく。

☆この変化への挑戦こそGrowth Mindsetである。クリエイティブ・マインドセットである。

☆ファン・イー氏はスタンフォード大学で学んでいるわけではないが、デザイン思考流儀の創造的プロセスを生み出していたのである。

☆そしてこのプロセスがデザイン思考によるSTEAM教育のプロトタイプの1つであることは、もうおわかりであろう。私たちの身近なアートや科学の思考方法に、デザイン思考のプロトタイプがある。未来はいまここにあるのである。

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