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開成学園 進取の気性を前面に

☆「開成学園」は「開成」イメージを払しょくしようとしている。すでに、石川一郎先生は、著書「2020年の大学入試問題」(講談社現代新書2016年)で次のような予言のごとき言説を書いている。

≪開成学園と「開成」は似て非なるものなのです。2020年大学入試改革は、実は「開成」でいいの?という問いを高橋是清の気概を継承している官僚自身が投げかけているのではないかと思えてならないからです。(p201)≫

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☆石川先生は、カギかっこをつけた「開成」は、あくまで塾歴社会が勝手に築いた東大依存型学校(聖光の工藤校長が自らの学校を語る時のフレーズ)で、明治国家のカタチをいままさにつくらんとする進取の気性に満ちていた当時の「開成学園」とは違うというのだ。

☆たしかに、当時「開成学園」からは、正岡子規や秋山真之のような人材が多数輩出された。

☆そして、サイトや最近の学校案内、リーフレットなどには、東大合格実績強調路線は背景に退き(もちろん東大合格実績を維持するシステムは盤石)、「開物成務」「ペンは剣よりも強し」「質実剛健」「自由」の4つの開成学園の精神を前面にアピールしている。

☆実際に、「受験生の君へ」の冒頭でこう述べられている。

「せっかく受験するならば、偏差値や進学実績といった数字だけで判断するのではなく、開成学園の校風を好きになった上で、この学校を選び、受験してほしいと思っています。」

☆もちろん、大学合格実績のデータは「開成学園の概要」に掲載されている。

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☆どうやら、東大を前面に出さないのは、この世界大学ランキングが東大以上の海外大学に進学するウネリが学内に存在するということもあるのだろう。

☆さらに驚くのは、学校案内の各教科の教育課程の説明箇所。「グループ討論」「研究発表」「能動的」「ディベート」「レポート作成」「論理」「パソコン」「ディスカッション」「ネイティブの先生」「時代に即した豊かな感性」「IT」などのキーワードが満載されている。

☆アクティブ・ラーニングはやっているよというメッセージだろう。そして、「受験生の君へ」は次の言葉で締めくくられている。

私達、開成に携わる者も、

「開物成務とは?」

「ペンは剣よりも強しとは?」

「質実剛健とは?」

「自由とは?」

と、問い続けているのです。そして、

「開成学園とは?」

と、問い続けているのです。

この答えの出ない問いかけに、長い時間をかけて、

共に挑み続けてみませんか。

そんな皆さんを、私達は待っています。

☆このような進取の気性という気概を前面に出しながらも、そうはいっても偏差値が高くなければ開成に入ることは難しいという現実があるわけである。

☆だから、開成学園のこの想いは、同学園の改革にはなるが、依然日本の教育改革にはつながらない。つまり、知の格差はなくならないのである。そこで、21世紀型教育機構の学校が立ちあがったのである。偏差値が見逃している未来を創る才能者をたくさん輩出したいという想いで。

☆21世紀型教育機構の理事石川一郎先生の著書にその想いが色濃く映し出されている。2020年大学入試改革の時代の学校選択の良書である。

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