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第三の学校選択へシフト(2)新しい基準が加わる

3・11のあと、日本でも「21世紀型教育」を明確に標榜する学校が顕れた。学問的なコミュニケーションができるC1英語、PBL型アクティブラーニング、ICT教育、創造的思考力、グローバル大学準備教育など学びの環境・パラダイムを転換することで、隠れた才能を開花し、2030年以降のSTEM領域の飛躍的発展がもたらす20世紀型教育と新産業のミスマッチに備える教育である。 

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☆そのため、学校の選択は、20世紀型教育か21世紀型教育かという新しい軸が登場した。しかし、依然受験業界は、偏差値指標が盤石であって、受験生は偏差値で自分を理解していた。いや理解させられていた。そのため、上記のような座標系になった。

☆また、2011年から2013年までは、21世紀型教育型の学校は偏差値が低いので、生徒募集のためにイノベーションを使っているという受験業界の認識がまだ根強かった。

☆そのため、受験市場のシェア90%は、「い」と「う」の領域であり、偏差値指標の価値観は不動であるかのようにみえた。

☆しかし、それでも21世紀型教育校が、入試に「思考力テスト」を展開していったので、受験勉強が間に合わない生徒、知識論理型の思考様式は不得意だが、論理創造的思考様式は得意だという生徒が、「あ」領域、「X」領域に出現した。

☆たとえば、偏差値が60以上あっても聖学院という男子校を受験するというケースが顕れた。また聖学院の思考力テストで合格した生徒が、入学後めきめき力を伸ばすという事態もおこった。前者は「あ」の領域の事例であり、後者は「X」の領域の事例である。

☆ついに、中学入試で、未知なる才能の持ち主「X」領域の生徒が受け入れられることになったのである。これが決定的に従来の学校選択にはなかった衝撃である。この社会的インパクトは強く、2014年以降の第三の学校選択の大きなきっかけを生み出すことになる。

☆公立中高一貫校の適性検査の追い風もあったし、2020年大学入試改革の風も吹いた。

☆しかし、2013年までは、まだまだ「あ」領域、「X」領域のケースはレアケースだった。

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