かえつ有明 柔らかい覚悟始まる
☆ところが、かえつ有明は、来年の中1を担当するメンバー8人が決定され、自主的にいや自生的に新中1生を迎える研修が始まったのだ。普段から共に仕事をしているメンバーであるが、実際にはお互いの間に壁や鎧がある。
☆それを独特の柔らかいゆったりした対話によって、確かめあっていく。自分とは何者なのか素直に語り合っているにもかかわらず、実は壁や鎧があるのだということを語っていることに気づいていくのであるが、急ぎはしない。
☆自分を解放しながら収束するリズムを静かなジャズピアノをBGMに行っていく。
☆「言葉」を大事にするけれど、ワークシートやカード、折り紙を介在させながら自己沈潜の時間をゆったりととっていく。
☆途中、途中で柔らかい会話や笑い声が聞こえてくるが、基本はフロー状態。
☆ファシリテーターは金井先生。フォーマルではないが、ラフというわけでもない「中間」的な服装が、ワークショップの空気をつくっている。
☆また、佐野先生と協働しながらWSを進めていくところがメンバーの間に安心感がうまれているようだ。
☆2時間以上経ってもなお、まだ自己開示への入り口にいる。こんなにゆったりとした時間を、一般の学校ではもつことができない。かえつ有明の先生方が忙しくないかというと、そんなことはない。
☆自分たちの意志で新中1を迎えるために、教師間の絆を開こうとしている。静かなあるいは柔らかい覚悟が、時間をあえてつくって立ち臨んでいるのだ。
☆新中1の授業は、オールアクティブラーニングを展開していく。しかし、それは手法論の話ではない。しかし、言うは易く行うは難しで、本質的な何かがないと、手法論で終わってしまう。
☆このWSの柔らかい雰囲気は、一切の無意識の抑圧的な対話を払しょくするベースがあるからだが、これが貫徹しているのは、金井先生と佐野先生が豊かな経験を理論で検証する研究をしてきたからでもあるだろう。
☆論理的に考えるだけでは、創造的な問題解決はできない。はじめに感性ありきということだろう。人工的な論理による鎧をいったんは解くことによって、自然がほとばしる感性を回復する。その感性は、しかし、柔らかい対人関係から生まれる。
☆そんな対人関係を準備している学校はいったいどこにあるというのだろう。おそらくかえつ有明にしかないだろう。
☆予測不能な未来に、対応できるものは何か?人工知能を超える自然に最近接した感性以外にないのではないか。
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