11月27日に向けて準備をしていて思うこと~学校選択分類コードの必要性
☆11月27日最難関模試(首都圏模試センター主催)の保護者会に向けて準備をしながら、やはり学校選択分類コードがどうしても必要になると思った。首都圏模試センターでは、思考コードは創出しているが、学校選択のための分類コードまでは制作していない。いったいなぜだろう。そう思いながらスピーチの組み立てを考えていたら、判定校が41校であるのだから、思考コードで分けてみるとどうなるかやってみた。
(首都圏模試センターの分類。これによると、思考力入試を行う学校は「新革新主義」ということになる。工学院や聖学院、富士見丘、東京女子学園のこの思考力入試の範囲は、カリキュラムポリシーや理念にも重なる。三田国際の一般入試問題に30%埋め込まれている思考力型問題も実はこの範囲。同校が新革新主義であることはすぐに推察できるが)
☆最難関校と言えども、①A2・A3・B2の範囲で出題する学校。②A2・A3・B2・B3 の範囲で出題するところ。③A2・B2・C1の範囲で出題するところ④A2・A3・B2・B3 ・C1・C2・C3の範囲まで出題するところの4つぐらいに分かれる。
☆「だいたい」と言ったのは、渋谷教育学園グループは、教育は④の範囲で行われているのに、入試問題は①の範囲でしか出題していない学校がある。また、麻布のように④の範囲まで入試問題を出題し教育も行っているが、④のグループの学校とは相いれないというのもある。
☆基本的には、アドミションポリシーとカリキュラムポリシーは符合しているから、それに名づけをするが、その名づけに合わない学校がでてくるのである。
☆①を「保守主義」、②を「普遍主義」、③を「革新主義」、④を「新革新主義」とすると、麻布は、アドミッションポリシーやカリキュラムポリシーは④だが、理念としては②である。
☆渋谷教育学園グループは、アドミッションポリシーとカリキュラムポリシーにはズレがある(とてつもなく受験者数が多くなるからやむを得ないのだろう)が、理念としては③である。
☆そんな感じで、分けてみた。
☆囲みのない学校は「保守主義」、青い囲みは「普遍主義」、赤い囲みは「革新主義」、紫の囲みは「新革新主義」。すると、この判定校の中で、「新革新主義」の学校は、海城1校となった。
☆「保守主義」とは、実用的な発想、現実主義的な教育が優先する。未来の改革など、いまここにないものに右往左往されないという堅固な構え。
(工学院は、最難関模試の判定校には、今のところ入っていないが、新市場創出の戦略会議が日々行われ、俊敏に実行されている。新革新主義の学校)
☆「普遍主義」とは、これはちょっとやっかいで、「理想主義」と「現実主義」のバランスを大切にする学校。ただし、そのバランス比によって、桜蔭のように「保守主義」に見えたり、麻布のように「新革新主義」に見えたりする。
☆「革新主義」は、新しい流れを読みとり、最先端の教育の道具を導入するのが得意な学校である。
☆「新革新主義」は、「理想」と「現実」の一致に挑戦する学校で、市場に理想を実現する現実がなければ、創ればよいという考え方をする学校。市場創出型学校ということ。
☆筑駒は、国立なので、法制度的には「普遍主義」的な立ち位置にいるが、それは表向きで、実質的には「新革新主義」である。
☆麻布は、実におもしろく、学校自体は、「普遍主義」なのであるが、卒業生の中には「「普遍性」そのものを脱構築しようとする学者やアーティストがたくさん存在する。しかし、筑駒とはやはり違う。
☆おそらく、市場の原理の理念が麻布と筑駒とでは違うのだろう。つまり、市場の原理とは自由の原理にも置き換えられるから、「自由」のとらえ方が違うのだと思う。
☆どう違うのか?それがわかれば苦労はしない。OBの業績を調べていくしかないかもしれないが、≪私学の系譜≫と≪官学の系譜≫の大きな違いはあるだろう。
☆おそらく残りの270校くらいの首都圏私立中高一貫校をこの4つに分類することは可能だろう。いずれやってみようと思う。
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