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2017中学入試動向(27) 工学院 クリエイティブクラスの聖地に

☆工学院大学附属中学校は、ファーストクラスという保守的な富裕層ではなく、未来を創るクリエイティブクラスの子弟が詰め寄せている。そして、生徒や保護者ばかりでなく、教師もクリエイティブクラスへ大転換しているし、新しい教師もこの地で教えたいと集まってきている。

☆おそらく来春の中学の生徒応募者総数は500人くらいになるのではないか。定員105人ゆえに、この勢いは目立たないが確かなものだ。

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(クリエイティブクラスのリーダー教師育成のスーパーバイザー太田教務主任。クリエイティブなチャートを描きながら工学院の教育ビジョンをシェアしていく)

☆しかしながら、クリエイティブクラスの特色の一つは価値観の多様性というのがある。だからこそクリエイティビティは触発され爆発し、アイデアが生まれて来るのであるが、組織としてはなかなかたいへんだ。

☆そこで、3年間iTeamという教頭・部長・主任というタイトルリーダーが集まって学習する組織を創り上げてきた。学習する組織は、システム思考の構築とビジョンを共有する組織だが、言うは易く行うは難し。

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☆共通の足場がなければうまくいかない。そこで、iTeamは、共通の足場をつくり、そこから自由に発想するけれど、迷ったら、足場に戻ってきて再出発できる知の共有場を創った。それが「思考コード」である。

☆PBL型アクティブラーニングを行っていても、もしかしたら見当違いのところで展開しているのではないか。そう迷った時、足場に舞い降りてきて、仲間と対話したり議論する。

☆互いにどこで授業を展開しているのかリフレクションし合う。≪higher order thinking≫を行っていると思ったが、そうでもなかったとか、知識を憶えさせていたつもりなのだけれど、結構考える作業を盛り込んでいたとか、視点を変える問いかけが多く、教科の授業の中で「自分軸」を形成することも可能なのだと互いにエールを送ることもできる。

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☆今までは、iTeamが創意工夫したものを全体教員研修でレクチャーワークショップで共有してきたが、今月から太田先生(教務主任)がiTeamをキャッチアップする太田塾を開始した。

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☆ワークショップを受ける側ではなく、自分たちでも実施してみたいという教師、この学校で授業をしたいとやってきた教師、新卒ではいってきた教師など多様な意志の集合体だが、iTeamの考え方そのものを学び、それを乗り越えるチームだ。一回生、二回生、三回生と少人数にして、対話の広がりと深まりを大事にしているようだ。

☆そのワークショップのScribeメソッドは企業秘密だから内容を公表できないということだが、言葉→チャート化→問いの掘り起し(2種類の問いの発見)→メタ分析という流れになっていた。

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☆もちろん、メタ分析では終わらない。次のステージは、グローバルティーチャーTOP10に入っている高橋一也教頭のスキルが詰まった思考力テストづくりの伝授。すでに太田先生はそのノウハウをさらに発展させていて、その技術を伝授していくということだ。

☆この思考力テストはアドミッションポリシーの重要な場であり、思考力セミナーも企画実施するから授業であり、テストであり、評価である。だから、同時にカリキュラムポリシーのプロトタイプでもあるのだ。

☆しかもデザイン思考やクリエイティブマインドセットなど盛り込まれるから、当然各教科の授業にも生かされる。学習する組織が大きく回転し始めたのである。あとは、どんな大学合格実績がでるかだが、2020年に向けてそのディプロマポリシーはマインドセットされている。

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(思考力セミナーに参加するスーパー小学生)

☆そして、このiTeamキャッチァァプチームは、最終的には自分たちでまずは学内の教員研修とか思考力セミナーとか実施して公開していくことになるのだろう。プロダクトが欠かせないのが、工学院スタイルだからだ。

☆それにしても、学習戦略デザインだけではなく、地政学的アクセス戦略も感動的。すでに、「八王子駅」「北野駅」「拝島駅」「南大沢駅」の4駅からスクールバスを運行しているが、本年度から「新宿駅」からもスクールバスをだしたのだ。

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☆来年から新高1にハイフリッド゙インタークラスが新設される。このクラスの生徒は週に何回かは工学院大学の新キャンパスでもハイレベルなプログラムを学ぶから、スクールバスが欠かせなくなるのだろう。

☆こうして、未来を創るGrowth Mindsetがなされている生徒も保護者も教師も首都圏の各所から集結する。それだけの魅力と交通インフラ、ICT環境、AI環境などが揃い始めている工学院。必ずやクリエイティブクラスの聖地となるだろう。

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