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2017中学入試動向(40) 鴎友学園女子の使命 社会入試問題から 

☆トランプ・安倍会談あるいは安倍・トランプ階段が本日あったわけだが、民主主義とは合意形成の破たんと修正のアンビバレンツな過程であることを見事に象徴した出来事。EU離脱もそうだが、互いの利益の闘争でもある。いつまでたっても解決がつかない。いわゆる二律背反。

☆結局は1人の偉大なリーダーがでて、彼の言うことを尊重しようという状況にならない限り、無理なのか。そのような諦念に到らざるを得ないような選挙結果が世界各国で姿を見せているも否定できない。なぜ、そうなのか?まさかそんな根源的な問いを中学入試で問う女子校があるとはさすがに驚愕。まずは今年の鴎友学園女子の社会の入試問題(第1回)最後の2つの問題を見てほしい。

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☆まるでトランプ氏の発言を予言していたかのような問題。経済合理性だけで解決しようとすると、沖縄の米軍不要論を立てらるるというわけ。そこを中学入試でというところが、いかにも鴎友学園女子らしい。まるで麻布みたいだ。考えてみれば、江原素六と親交のあった内村鑑三に影響を受けた創設者がつくったプロテスタントの学校がゆえに、そういうものかなとも思うが、かといってプロテスタントの学校がみなこういうわけではない。

☆カトリックだけれど、かつては横浜雙葉もミヒャエル・エンデの作品を素材に世の中に右顧左眄せずずばり根源的な問いを出題していたが、最近はどうだろう。

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☆それはともかく、鴎友学園の社会の最後の問題もすごい。同じ現象でも二つの異なる考え方が成り立つカントの二律背反の話で締めくくるとは。入試問題はカリキュラムのメッセージ。哲学やディスカッションを大切にしている授業が展開しているのだろう。

☆どうやら来春の時事問題も「民主主義」を小学生でも深く考える問題が出題されるということだろう。もちろん、鴎友学園女子に限らず、私にとって民主主義とはなんだろうとか、民主主義的に活動するとしたら私ならどうしたらよいのかとか、1回ぐらいは考えをめぐらしておくことも大切かもしれない。

☆いずれにしても、鴎友学園女子や麻布を志望している受験生はそうしていると思うが。

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