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2017中学入試動向(43) かえつ有明 アクティブラーニングの拡大

☆11月20日、かえつ有明で「難関アクティブラーニング入試」体験講座が行われた。同校は「思考力入試」の草分け。それゆえ、一般の思考力入試も行いつつ、昨年東大法学部の推薦入試に先駆けてディスカッション型思考力入試という進化系を実施。

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(金井先生の共感的コミュニケーションが同僚に伝播し、アクティブラーニングの輪が広まった。アクティブラーニング入試というネーミングはその勢いを象徴)

☆2017年度は、この入試に「難関アクティブラーニング入試」という名づけをした。それは、来年の中1からすべての授業でアクティブラーニングを展開するからで、アドミッションポリシーとカリキュラムポリシーが一体となっていることを示している。

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(中1の数学もアクティブラーニング)

☆月曜日に2時間くらい授業見学させていただいたが、たしかにアクティブラーニングの授業に挑戦している先生方が多かった。そして、どの授業も共通しているのは、教師と生徒のコミュニケーションが柔らかいということだった。来春中1を担当する先生方は自主研修を行っていて、その中にNVC(Nonviolent Communication)のプログラムもきちんとある。

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(高1の数学もアクティブラーニング)

☆安心・安全な信頼関係の中でこそ、じっくり問題を考えていくことができるし、没入することもできる。それゆえNVCは大切なのだが、何よりも試行錯誤がスムーズに広がるということがポイント。

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☆中1と高1の数学のアクティブラーニングで最も興味深かったのは、問題解決のプロセスでの躓きや錯誤を教師と生徒どうしが学び合う中で共有していたことだ。

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(高1の数学の隣で、中1のサイエンス科が行われていたが、もちろんアクティブラーニング)

☆躓きの共有?なんで?となるだろうが、実はこここから新たな学びの再構築が、生徒どうしの中で生まれる。躓きを突破するにはどうしたらよいか話し合い、ああなるほどというアハ体験が、生徒の内側から生まれて来る。この最近接発達領域が開くシーンが生徒の思考成長への入り口なのである。

☆一般には、教師がかつての躓きの事例から、想定し、こういう場合は、どうやって突破するのかをレクチャーするから、躓きの生徒自身の体験が自分事になりにくい。

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(中のサイエンス科では、アウトプットが必ずある)

☆試行錯誤が成長を生み出すとは、以前からあらゆるところで言われてきたことだが、仲間どうし、目の前で試行錯誤を行い、共有し、解決の糸口を共に見いだしていくプロセスを見える化している授業というのは、意外と少ないのである。

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(国語もアクティブラーニング)

☆教育界で、アクティブラーニングを通して、話し合いによって気づきが生まれる程度の認識は少しずつ理解されつつあるが、「難関アクティブラーニング入試」でもそうだが、試行錯誤を共に体験し、創造的問題解決を生み出すというUカーブの軌跡をたどるプログラムが緻密にデザインされているアクティブラーニングは、かえつ有明の独特のものかもしれない。

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