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2017中学入試動向(48) 聖学院を選ぶ。激動の時代だからこそ。③

☆聖学院の日常生活で最も重要な人間存在ミュージアムがある。それは図書館。聖学院の先生方の子どもが隣接の小学校を終えたあと、聖学院の図書館で本を読んだり宿題をしたりする場にもなっているし、今回のように説明会にやってきた低学年の子どもたちに本を読み聞かせたり、折り紙でサンタクロースをつくったり、図書委員の生徒がケアするセンターでもある。

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☆保育のケアまで行っている学校図書館など聞いたことがない。聖学院ならではないだろうか。もちろん、図書館機能も充実しているのだが、図書が充実しているというだけではない。

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☆作家を招きトークライブを楽しんだり、東日本大震災の時の教訓を生かして、図書館体操第一を司書教諭、司書、図書委員とパフォーマンスして、Youtubeに掲載したりもしている。

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(Youtubeはこちら)

☆観想読書のための図書館ではなく、知の活動のための図書館。まさに人間存在の拠点だ。そういうこともあり、聖学院の歴史的DNAの展示もある。

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(聖学院の創立者石川角次郎)

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(聖学院のキャンパスはあのヴォ―リズ。メンタムまで置いてあるのがすてきだ。この権利を譲り受けて中国で活躍した弟子が桜美林を創設。)

☆また、タイ研修や蝶ヶ岳登山など聖学院の行事に関連する資料も展示されている。

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☆スーパームーンなど最新のニュースのコーナーもある。天体望遠鏡などもあり、臨場感、好奇心を誘う。

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☆司書教諭の大川先生は、朝から6時間目までは、職員室で授業における生徒の様子を見守ったり、小論文指導をしているが、放課後は図書館につめて、授業の枠を超えた教養へ生徒を導き、学童保育よろしく子どもたちのケアもしている。デイスクールと寮のような図書館の両方の架け橋になっている。もちろん、小論文指導は、図書館でも行うから、自然と生徒は図書館に足を運ぶ回数が増える。

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☆聖学院の地は実に芥川をはじめ文学者ゆかりの土地でもある。そのことを発掘することも忘れない。

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☆図書館にかかわった歴代の国語の先生方の図書への想いをつづった文章を一冊の文庫本にまでしてしまうほど。大川先生は、聖学院の暗黙知を見える化するべくコーディネーター役も果たしているのだ。

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☆いろいろな図書に関連するグッズもあり、まず飽きることのない知の空間。人間存在の神秘、生き様、創造、悲喜コモゴモすべてが詰まっている空間。

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☆そして、なんといっても図書委員と図書サポーターの存在。図書委員は各学年2人と決まっているので、それ以外に協力したいという生徒はサポーターの称号が与えられる。今回図書館にいたのは、北区の観光マップもプロデュースしている聖学院鉄研の部員でもある図書委員とサポーター。高1と中1。

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☆図書館のことや子どもたちのケアについて、明快にプレゼンしてくれるので、男子校の生徒はもっと口数が少ないと思ったけれど、オープンマインドだねとたずねると、

「はじめは僕らもそうだったと思いますけど、聖学院の授業で、僕らがよく話せるようになってしまうのです」

「そうなんです。やたらとグループワークやディベートが多いんですよ」

☆と語ってくれた。部活がおもしろいとか友情が育めるとか、先生方と親密だとかについては、どこの学校の生徒も感想を言ってくれるが、自分の学校の授業について評価している生徒にはめったに出会わない。聖学院の学びのパラダイムが本当にシフトしたと感じざるをえなかった。そして、図書館がその象徴でもあるということだろう。

☆学校選択に、図書館の存在感をリサーチすることは改めて極めて重要であると感じ入った。

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