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首都圏模試センター「公立中高一貫模試」保護者会ポイント①

☆11月23日「公立中高一貫模試」保護者会会場でスピーチするポイントをまとめておく。数字一覧は今回は少ないので、もしかしたら不要かもしれないが、念のため。

1)「公立中高一貫校」は改革派であり、エリート校であることの確認。

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☆今回の判定校は、公立中高一貫校の中でも連携型を除く、併設型あるいは中等教育学校。現在全国に128校ある。これは全国の中学校の数のシェア1%。これだけでも、公立中高一貫校がいかに「エリート校」であるかがわかるだろう。

☆もちろん、このエリートの意味は、グローバルリーダーではない。グローバルな舞台で活躍し、日本国家をしっかりサポートするリーダーという意味である。本当だろうか?現状の教育行政的にはそうである。公立学校でありながら、特別な教育を行ってよいことが認められているから、実際には税金も多く活用されているはず。だから、国をしっかり支えるという錦の御旗がなければならないわけ。

☆でも、2020年大学入試改革によってクリティカルシンキングが導入されると、国は生徒1人ひとりの才能を開花するサポートをする役割があり、自分の才能を開花することによって、結果的に国や社会、世界に貢献するというのが理想ではないか?と疑問を持つようになるだろう。そのとき、本当に善きリーダーシップを発揮するようになる。

☆この立場に立っているのが私立中高一貫校。もちろん、そうではない、公立中高一貫校と同様≪官学の系譜≫に飲み込まれている私立も少しあるが。今回はその話はおいておいて、公立中高一貫校に進むことが、将来国の在り方を変えるような美学を持ってほしいと期待したい。

☆そうでなければ、公立学校の格差問題はなくならないだろう。この格差によって多くの犠牲の上に成り立っている「公立中高一貫校」のシステムを批判しても何も解決しないから、そのシステムを何に活用するか、「自分軸」をしっかり形成してもらいたい。

☆エリートは社会の現状を維持するにしても、ありようを変えるにしても、そこで大きな影響を与えるのである。中学入試であっても、いや中学入試だからこそ、そんな使命を感じて欲しい。そなリフレクションをしていただければ、やりがいや価値が明確になるだろう。

☆もちろん、今は損得勘定という功利主義的価値観で構わない。大いにそこを突き抜けてほしい。徹底して損得勘定を貫くと、それが近大社会のアンビバレンツで、そうするとそこに結局社会のためにというものに直面せざるを得ない。そのチャンスに最も近いのも公立中高一貫校の教育である。

☆私立中高一貫の価値観は、多くの場合初めから功利主義的価値観を重視しない。もちろん、そういう学校もあるが、たいていは、建学の精神があるから、リベラリズムかコミュニタリアニズムから出発できる。

☆しかし、それはそれで、日本の現状価値意識は、損得勘定中心主義が大勢だから、そことどのように渡り合いながら学校経営をしていくか、腕の見せ所なのではあるが。

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