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2017中学入試動向(72)富士見丘 美しく頼もしく成長できる女子校

☆富士見丘という女子私立中高一貫校は、最も信頼できる教育を行っている。きっちりサイトで、詳しく教育の内容を公開しているが、それはPRのためというより、SGH(スーパーグローバルハイスクール)として説明責任を果たしているとみなすべきだ。

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(イギリスにて3ヵ月留学中の高校1年生2名は、姉妹校ウェストンバートスクールでの学びを終えもうすぐ帰国)

☆グローバル教育がベースだが、この「グローバル」という意味が、他校や異業種とは違う先見性がある。現在「グローバル」というと政治経済が中心で、この側面から見ると「グローバル」な未来は不確実性が高いし、不安は増すばかりだ。だから、ともすれば「ローカル」がいいんだと、ナショナリズムやハイパーポピュリズムに流される。

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(中学の読書放送。英語でセリフをラジオドラマよろしくパフォーマンス)

☆しかし、富士見丘では、「グローバル」とは、正しく知のグローバルな働きのことをいう。1989年までは、世界の安定は、軍事力をベースにするバランスオブパワーによる国際s政治が中心だった。

☆それが、1989年ベルリンの壁が崩壊するや、一気にグローバル経済の激流が生まれた。それは、実際には、背景で化石燃料奪取という軍事力が支えるグローバリゼーションも働いていたが、あたかも哲学者カントのいう「お金」による「永遠平和」が訪れたのかようだった。

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(慶応大学との高大連携プログラムは破格)

☆しかし、結局お金がお金を生む経済格差の広がりに歯止めがかからず、軍事力や経済力では、世界の安定も平和もないことは、世界中の人々が心の底から感じていることだ。

☆では、どうしたら世界の人々の生活は安心安全を生み出せるのか?グローバルゴールズを達成できるのか?それは、富士見丘のように「グローバル」を軍事力や経済力ではなく、知の力の全球共有という立場にたつことよって希望が生まれるだろう。

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(中2の武蔵野美術大学とのコラボシーン。学校をミュージアムにプロデュース)

☆このグローバルな知の共有を広めかつ深め、互いに多様な困難な問題を解決することに尽力できるリーダーシップを持続可能に発揮できる人材を、富士見丘ではグローバルリーダーと考えているのだと思う。

☆それゆえ、建学の精神である「忠恕(=思いやり・寛容)」を養い、ハイクオリティの英語力を育成し、グローバルネットワークをシェアするためにICT教育を充実し、≪higher order thinking≫を徹底的に鍛える。また、学びの環境は教室からでて、台湾、シンガポール、マレーシアなど海外フィールドワークにも広げている。それがSGHプログラムを中心とする探究学習。SGHは、文科省にとっては、高校段階の話であるが、富士見丘では、SGHのコンセプトやアクティブラーニングの授業などが中学にも浸透している。

☆この知のグローバルな共有のために、当然大学という進路は重要だ。今では、大学知は、グローバルな知の共有のためのパスポートでもある。それゆえ、そのパスポートとしてよりアドバンテージの高いSGUやTHE世界大学ランキング980位内(日本の大学は69大学ランキング入りしている)の大学(当然海外大学も射程に入る)への指導を強化している。

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(明海大学でオールイングリッシュの講義にも挑戦)

☆富士見丘の進路指導のコンセプトは、学歴社会という反グローバリズムの考え方はとらない。大学の見方は、あくまでグローバルな知の視角からみている。もっとも学歴社会の象徴的表現MARCHも、その当事者である大学自らその鉄鎖を打ち砕き、グローバルな大学へと進化しようとしている。

☆結果的には、MARCH以上の大学への進路が目立つが、それはあくまで結果論。あくまで、グローバルな知を共有できる大学への進路を目指していたら、そのような大学が多くなったということなのである。

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(論より証拠。まずは足を運んでみよう。)

☆こうしてみると、広報活動、教務活動、進路指導活動が、きわめて良好に有機的につながり循環しているというのがわかる。このようなことは、いかにして可能なのだろうか。それは中島広報部長、関根教務部長、伊藤進路指導部長の呼吸がぴたり合っていることと、その呼吸が全教員に阿吽の呼吸として伝播し、理想と現実の一致へ向けて歯を食いしばって突き進んでいるからである。

☆信頼すべき学校であるか否かは、理想と現実、外部と内部のダイナミズムに押し流されず、その力を内部のモチベーションに変換できる統合力あるリーダーが複数いるかどうかにかかっている。

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