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2017年中学入試直前情報【03】朝日中高生新聞「私の母校 青春スクロール」おもしろい♪

★あの「進学実績非公開なのに志願者殺到!謎の中高一貫校・神戸女学院」(YOMIURI ONLINE 2016年05月23日 05時20分)のOG12人が、1月15日号から2月19日号までの計6回シリーズで、朝日中高生新聞の高校紹介コーナー、「私の母校 青春スクロール」に登場するという。

★それで、同サイトを開いてみた。実におもしろいのだ。

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★麻布OBは、やはり破格なので、あとでゆっくり読もうと思う。JGのOGについても同様だ。いそれにしても、このサイトで紹介されているいろいろな学校のOG・OBはみな世間で活躍している人物ばかり。

★しかし、このコーナーは、学校論でないから、彼らが語る母校は、必ずしもその学校の輪郭を表現しているとは限らない。このことは、極めて重要な時代精神を反映しているので、いずれきちんと論じたいが、お正月ということもあり、簡単にメモ(実はいつもこの程度で終わってしまうのだが)。要するに個人主義と学校教育の乖離か統合かというテーマが隠れたプロフィールとして横たわっている。。。と思う。

★OG、OBは20世紀社会に軸足を置いていた方が多いから、その場合、個人主義は20世紀社会における個人と社会という関係でとらえる必要がある。しかし、21世紀に軸足をおいて活躍しているOG、OBは、そのような単純なとらえ方ができなくなっている。

★学校教育についても同様で、21世紀社会に軸足を置いているOG、OBは、20世紀社会における産業資本のための労働力を育成するという枠組みはすでに幻想になっているということもあり、同サイトの記事は、20世紀社会と21世紀社会の比較ができるおもしろさがあるのだ。

★それともう一つ、麻布とJGであるが、両世紀をまたいで、普遍的な生き方をしているというのも逆照射されていておもしろい。

★普遍的生き方をしているということは、世間で注目されているいないにかかわらず、普遍的生き方をベースに個人主義を貫き通しているということがわかる。

★しかも、今もなおJGの前学院長である風間先生が矢内原忠雄に影響を受けていたり、麻布の前校長の氷上先生もまた新渡戸稲造や内村鑑三のルーツでもある江原素六をこよなく愛しているという生きざまに驚いてしまう。

★江原素六、新渡戸稲造、内村鑑三、南原繁、矢内原忠雄という一連の≪私学の系譜≫が脈々と続いているなんて。

★彼らは、20世紀社会も21世紀社会も夢見ていなかった。19世紀末から近代日本の構築について、政府やポピュリズムと一応呼ばれている世界の政治経済とは全く違うもう一つの近代の在り方を模索し、今もその理念は非規定性としてではなく、未規定性として継承されている。

★その継承の片鱗が同サイトで見え隠れするのだ。そこがおもしろい。

★この≪私学の系譜≫の再考は、今新しい哲学として30代の若き哲学者が論じているのだから、さすがは同サイトの編集委員はジャーナリストとしての慧眼を持っていると改めて感服。

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★今、マルクス・ガブリエル(1980年生まれ)の「世界はなぜ存在しないか」という発想がおもしろい。ここでいう世界はいわゆる世界ではない。彼は「世界は世界の内では現れない」から存在しないという。

★前者を世界⒳とし、後者を世界(P)とするならば、世間が言っている世界とは、世界(P)のことであり、≪私学の系譜≫やマルクス・ガブリエルが語っている世界は世界⒳のことである。

★世界⒳は「ある」が、世界(P)には存在しない。それゆえ、20世紀社会の近代化路線は、世界(P)の話であって、未規定性としての世界⒳はもう一つの近代社会なのである。

★いずれにしても世界(P)/世界⒳という普遍ベースの個人主義方程式と世界(P)における個人主義方程式とは大いに違う。また世界⒳を宗教やイデオロギーで世界(P)化するも似非普遍である。

★で、≪私学の系譜≫がマルクス・ガブリエルと大いに違うのは、世界⒳の捕まえ方だ。哲学者はそこはあくまで非規定性なのだ。ところが≪私学の系譜≫は、大胆に未規定性として扱うから、瞬間瞬間規定する。そして何度もリファインする。

★なぜなら、≪私学の系譜≫は哲学ではなく教育だからだ。ところが哲学は、実存を非規定性としてとらえてしまう。しかし、≪私学の系譜≫の教育は、目の前の生徒を未規定性としての実存ととらえる。

★哲学はどこまでも実存をわからないものだと措定してニヒリズムに陥るが、≪私学の系譜≫は実存をしっかり抱きかかえる。未規定だから無限の可能性を信じ、その可能性が実現できるように、ただ抱きかかえる。

★子供を抱く母の姿は、何にもまして最強の空間なのだ。もちろん、ここでいう母はレトリックで、女性の教師だけの話ではない。それは長崎の原爆で背中だけが被ばくして今もその姿を凛として現しているマリア像さながら最強なのである。

★21世紀型教育における哲学教室が生徒とともにすることは、この子どもを抱く最強の希望の空間を生み出すことである。

★この最強の希望の空間を創り出すことができる教師を、私はSGT(スパーグローバルティーチャー)と呼びたい。

★予想不能な不確実性の時代とは、世界⒳と世界(P)のバランスが崩れる響きの時代である。世界(P)/世界⒳の方程式を抱きかかえられるSGTの出現こそ今の時代の希望なのではいか。

★この希望は、しかし、教育と哲学とAIoTの統合によって生まれるのである。それが2017年の新動向なのである。

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