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2017年中学入試直前情報【04】光塩女子の「総合型」入試

今春の入試で、光塩女子の「総合型」入試は8年目を迎える。首都圏模試センターの「私学の魂」によると「導入の初年度は、この入試で入学した生徒はわずか3名でしたが、その翌年から4名→7名→5名→8名→10名と増え、今春2016年入試では36名が入学しています」という手ごたえ。合格者のおよそ半数がこの入試で入学していることになる。

Photo
(首都圏模試センターサイトから)

★同校の情報や「総合型」入試の詳細な内容は、上記首都模試のサイトや進学情報誌さぴあが大変参考になるので、ご覧いただきたい。

★また、「総合型」入試を通して、同校のカリキュラムポリシーの深い部分については、明治書院のサイトがなかなかおもしろい。2012年の記事であるが、同校の国語科の佐野先生の今につながる想いが述べられている。

★そして、そのサイトで、日能研の「シカクいアタマをマルくする」に掲載されている光塩女子の入試問題についての先生方のインタビュー記事が紹介されている。

★そこでおもしろいのが、佐野先生の「言葉は思考の土台」という言葉。佐野先生は、8年よりもっと以前から、生徒が読書と思考力と言葉のつながりを考えられるプログラムを模索していたようだ。そのとき明治書院から発刊された『現代文攻略 読む!問題集 評論1~3』に出会い、国語科として、中三で「1世界」、高一で「2知」、高二で「3存在」を〈読む〉ことを決めたということである。その後、ご自身も、4冊目の執筆にあたっているようだ。

★なるほど、これがIEP(インテリジェンス・エボリューション・プロジェクト)と関係していたのかと思った瞬間、2016年7月に掲載された首都圏模試センターの上記の図が結びついた。

★「世界」「知」「存在」という重要な思考領域を連続型テキストを通して学ぶことは、言葉を思考の土台とすることだったのである。これが光塩女子のすべての教科の横断的な知なのであろう。

★一般に言葉は思考の道具であるという道具説が語られがちだが、光塩女子は、言葉は思考の土台であると表現している。土台はおそらく存在と置き換えることが可能だと思う。

★思考と存在は離れ離れのモノではなく、関連している以上に密接な関係なのである。それを光塩女子は大切にしている。しかも、その土台=存在は世界に根付いている。

★思考とは言葉を介して存在を知り、それを支えている世界も知るトータルな人間の活動であり、その活動を俯瞰し、普遍化して活用するのが知の働きなのだろう。

★前述したさぴあでは、こんな紹介がされている。

同校では、「IEP(インテリジェンス・エボリューション・プロジェクト)」「ものづくり選手権」「新聞ノート」といったさまざまなプログラムを導入しており、さらに高大連携プロジェクトや特別講座の充実も図っています。「2018年には新1号館が完成し、それと同時に全校舎に無線LANを導入します」とのことで、2020年の大学入試改革に向けた準備も万全なようです。実際、大学入試をゴールと考えるのではなく、将来を見据えて進路を選択する生徒が増えているそうで、卒業生はさまざまな進路を選択しています。今春は、現役進学者の約47%が現役で国公立大、もしくは早慶上智に進学しました。

★この目に見える同校の教育の背景には、言葉は思考の土台であると佐野先生に表現させた同校の教育に対する深い想いが広がっている。私は、このような光塩女子の「総合型」入試の動きに、予測不能と呼ばれているこの時代を導く光、つまり思考論的転回の兆しを感じたのである。

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