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2017年中学入試直前情報【07】 立教池袋の入試問題 良問

★昨年の立教池袋の中学入試問題は、標準型2科4科入試問題だから、知識・理解・応用の思考領域で解けるが、易しくはないし、良問である。日能研の「シカイくいアタマをマルくする」を見て、そう思い、少し調べてみた。

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★たとえば、この理科の問題は、入試問題としては、「昼間、植物は呼吸よりも光合成のほうが活発である」という知識があれば、選択肢とグラフを対照していけば、夜間の選択肢はすぐに消去できるし、外気の濃度より高くなっている昼間というのは、グラフから読み取ることが難しいから、消極的ではあるがウが残る。

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★知識1つとグラフの読み取りという2つのスキルを使うから、首都圏模試センターの思考コードでは、A2思考力となる。しかし、これが選択肢でなければ、夜間と昼間の違いと、光合成が何を意味するかを考え合わせるから、複数の知識を統合する「B2思考力」を要する問題になる。素材としては思考力入試のアイスブレイクに活用できる良問である。

★縦軸と横軸だけ書いてあって、ビニールハウス内の二酸化炭素の濃度の変化のグラフを推理して描く問題からはじめてもおもしろいだろう。

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★社会では、上記の3つのグラフから防災に関して何が読み取れるか説明する問題が出題された。「2011年以降、防災意識は非常に高まっている」「消防団の数が年々減少している」「消防団の高齢化が起こっている」という3つの知識は引き出せるが、これを統合するとき、意識と現実のギャップについて書くことになる。ジレンマの発見ということになるが、これは「B2思考力」。

★もし、この意識と現実のギャップを解消するためにはどうしたらよいのか、あなたならどうするのかについて問題として出題されれば、C2思考力となるだろう。

★過去問を確認するときに、与えられた問いだけをやり直すのではなく、そこから少し思考コードの次元をあげて考えてみると、その学校の作問者の意図も見えてくる。

★こんな分析を思考コードでしていくと、改めて知識というものが

1)名称としての知識

2)「Aは~である」という内容知識

3)内容知識どうしをつなぐ方法知識

★の3つがあることに気づく。1)と2)はWhat、3)はHowということだろう。思考のスキルという場合、3)の内容知識をつなぐ方法知識であることがわかる。思考する前にまず知識が大事であるとよく言われるが、こうして見てみると、知識がつかわれるとき、すでにそこに思考が働いていて、知識と思考を分離することはあまり意味がないことがわかる。

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