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2017年中学入試直前情報【09】佼成学園 多様な学びの有機体

★佼成学園は、正月も稼働している。こんなに動いて疲れないのかと思うが、それは自らの内燃によって動いているから、外から見たら心配になるが、内側からはそれは楽しいし、没頭しているし、感動の連続であり、疲れという言葉が浮かばないのだろう。

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(写真は同校サイトから。同校のアメフト部。関東大会優勝、高校に続き中学でも日本一へ!)

★同時に、この動きは多様で、それがバラバラになっているのではなく、有機的につながって好循環を生んでいるという同校のシステムというかチームワークが健全だということだろう。

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★チームワークや有機体というのは、中2の歴史教室の次のような記述に顕れている。

中学2年生は京都・奈良へ「歴史教室」に行ってきました。
この「歴史教室」は来年度からの「シンガポール・マレーシア修学旅行」の開始に先立ち、今年度までの「京都・奈良修学旅行」に代わり、日本の歴史と文化に触れる機会として今年度初めて設定されました。

★グローバル教育にも力を入れているが、それは今自分たちがたっているところの文化や社会の構造や歴史をプロトタイプに視野を広めていくという学びのパターンが計算されている。

★球体としての地球。そこに立つという宇宙物理的な違いはないのに、個別の何かが違うのである。

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(モンゴルの大平原を行く)

★昨年からスタートした中学1年のGLP(グローバルリーダープロジェクト)生が初の海外臨地研修である「モンゴル異文化体験プログラム」に挑戦しているが、この体験から得たものは測り知れないだろう。そして、これが学年が進むにつれて、さらに他の国でのプログラムにつながり、同時に学内での多様な学びにリンクしていくのだろう。

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★男子校ということもあるのだろうが、このグローバルな視野をおそらくサイエンス的な発想でもつかんでいるはずだ。女子校の視野とはまた違うものが見えるのは、実はここにある。もちろん、理系に進む女子というのは女子校でもたくさんいる。

★しかし、女子校は理系文系の区分がはっきりしている。海外交流はどちらかというと英語ベースの海外の人々との交流が中心となる。女子の傾向とかいうのではなくて、女子校の異文化理解プログラムのつくりかたがそういう傾向であるということをいいたいだけだ。もっというと、女子校と男子校の教師の資質の違いが明快にでているということ。

★だから、男子校の場合、自然科学と社会科学の両方のサイエンス発想があるだろうけれど、グローバルな視野を科学的な目で洞察していくプログラムになる傾向にある。数学や物理、化学というテーマで交流が行われる傾向にある。

★ちなみに共学校は、これが起業という経済的な活動になるのが1つの流れである。結局そういうベクトル志向の教員が共学校には多いということだろう。だから、このことを明快に意識して、プログラムを立てれば、男子校、女子校、共学校のいいとこどりができる学校ができる。その典型が渋谷教育学園グループだと思う。

★いずれにしても、今まであまりここらへんが議論されてこなかったのは、そもそも男子校はグローバル教育をやってこなかったからだ。海城、聖学院、佼成学園は、その点男子校であるけれども、本格的なグローバル教育を行っている。明確に男子校の特徴がこの領域で見えてくるはずである。

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★しかも、中1から高1の生徒は1人1台iPadを使って学ぶ環境ができている。今後学内外で活用することになるだろうし、使い方はどちらこというとプログラミングやデータ処理が中心となるだろう。この傾向は、海城や聖学院、そして城北でも起こっている。

★ICTは自己マスタリーにも最適なリフレクションの場を提供するから、今までのイメージを大きくはみでる学びが展開するだろう。これらけの多様な学びとICTのつながりがあれば、必然的にそういう動きになる。

★つまり、ここにきて男子校、女子校、共学校の明快な違いがはっきりし、それがゆえに渋谷教育学園グループのような、それぞれの違いのよいところを取り入れ最適化するパワフルな新しい学校が生まれて来る可能性がある。

★そのきっかけを生み出すのが佼成学園なのかもしれない。

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★ところで、このような学びの有機体をつくりだし、シナジー効果を生み出し、進学実績もどんどん伸びているチーム佼成学園が成り立っているのは、なぜだろう。その1つの答えが、榎並校長の柔軟かつ健全なスポーツチームづくりさながらのリーダーシップである。

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