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2030年教育動向(08) おおたとしまさ氏 週刊新潮で未来の兆し=思考コードに触れる

★週刊新潮2017年1月12日号は、おおたとしまさ氏の<「2020年度大学入試改革」の重大な変更点>という論考を掲載。6ページという週刊誌では異例の圧巻記事。

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★2020年年度の大学入試改革のトーンが揺らいでいるので、果たしてうまくいくのかどうか、やるのかやらないのかトランプ現象同様に先行きはわからない。自分の力でサバイブする力を身につければよいではないかでは、済まされない社会的問題を教育行政は抱えているのではないかという鋭い論考。

★実際、今の中3、つまり今年の高1は、卒業年度は2019年だから、今回の改革は関係ないようだが、いつ前倒ししてくるかわからないし、現役で進学しなければ、浪人時代に改革の波に直面することになる。

★今の中2、つまり新中3まで準備できていればよいというわけではないのだと。マクロとミクロの両方から、今回の教育改革を洞察されている。

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(「2020年の大学入試問題」所収)

★一方で、石川一郎先生執筆の「2020年の大学入試問題」に載っているブルーム型タキソノミーで整理した2020年大学入試問題の表や首都圏模試センターの思考コードも紹介しながら、世界の求めている大学知も引き合いに出している。

★今のままでは日本の大学やそれに接続する中高の教育において身に付ける思考力というのは、低次のままで、シンガポールをはじめ、アジアで成果を上げている教育や大学の知のように高次思考を学ぶ機会を逸するという日本の教育の知の現状も考察している。

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(提供「首都圏模試センター」)

★大学入試改革の中途半端な行方を懸念しているというよりも、教育改革が挫折したときに現実としてふりかかる日本の知の遅れ現象とそれがもたらす未来の子どもたちの生活がひどくなることを見通している。もっとも、すでにその劣悪さは、すでに始まっているのだと。

★それでは、私たちは生活防衛のために何ができるのか?それを考え抜ける視野の広い柔軟なそれでいて強い高次思考を子どもたち1人ひとりが身に付ける以外にない。

★そのとき厳然と学歴社会が相変わらずたちはだかり、教育の格差を子どもたちに押し付けてくるのであれば、それを回避する学びのリスクマネジメントはいかにしたら可能か?

★もし学歴社会を乗り越える学びの環境があるのなら、学歴社会に便乗できなかったとき、その新しい学びの環境を考えるのも賢い選択だ。

★お金があれば、インターナショナルスクールや海外の名門校を選べばよい。そこには高次思考を学ぶのは当たり前の環境がある。

★そこまでお金がない場合はどうするか。私立学校の中から、思考コードを自ら創り、新しい教育改革を行っている学校を選べばよい。

★経済的に私立学校は選べない場合、公立中高一貫校や進学指導重点校を選べばよい。

★でも、すべての子どもがそれらの学校を選べるわけではない。90%は低次思考の環境に行かざるを得ない。

★やはり、低次思考から高次思考へパラダイムシフトするように自らが変わることが必要な時代がやってきたのだ。そのための足がかり手がかりが「思考コード」である。

★学歴社会が「思考」と「生活(存在)」を引き離してきた。考えるコトは、高学歴の人に任せ、生活者は考えるコトよりも生きるコトが大事なのだと。

★しかし、AI社会はすべての人に高次思考を要求し、高次思考ができるようになれば、生活は保障されるようになるのだ。すべての人が自分の仕事の代替をAIロボットにしてもらえるようになる。まさかそんなユートピアがと思うかもしれない。

★逆になぜ、一握りの階層だけがハッピーな社会を選ぶのか、実に不思議だと思うが。

★とにも、すべての人がそれによってそれぞれの才能を開花し活動することができる。論理的思考までだと、結局すべてが合理的になり、個人差は学歴のようなランキングでしか測れなくなる。

★ところが、高次思考は、合理的な思考をベースに、それぞれの才能を大いに生かすことができるようになる。そんな高次思考へのコンパスが思考コード。

★今月、時同じくして石川先生が2冊目「2020年からの教師問題」を出版したが、そこでも首都圏模試の「思考コード」は大々的に紹介されている。どうやら「思考論的転回」の時代がやってきたようである。

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