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2018年中学入試のベクトル【03】 なぜ教育の質・経営の質なのか?

☆18歳人口が減少し始める「2018年問題」がある。実際に激減が始まるのは、2021年と推定されている。人口が減るということは自ずから量から質へと変わらざるを得ない。「ひと・もの・かね・情報」すべてが量から質へとシフト。

☆2020年大学入試改革という設定も、実際には人口学的な発想が背景にあるのだろうが、ちょっとここで12歳人口はどうだろう。すでに2018年問題は、12歳では、2012年ごろから始まっているということではないか。ただ、受験という気分は、大学→高校→中学と降りてくるから、明快に意識してこなかっただけだろう。

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☆上記のグラフは、単純に18歳の人口を6年前にズラしてみただけだが、中学受験市場がその質が変わらないままだと、フリーズするのも当然だというのが一目瞭然了解できるだろう。

☆しかも、2018年の減り方は18歳のみならず、12歳人口も減ってしまう。そりゃあ2017年入試は、エポックメイキングな入試にならざるを得なかったというわけだ。

☆労働力が減るわけだから、今までのような人材育成方法では通用しない。今ままでの技術を習得するだけでは乗り越えられない。今までのような経済社会では、好循環が生まれない。情報の創り方も変わらなければならない。

☆確かに課題先進国かもしれないが、それを解決する知・イノベーション・コラボレーションの精神は欠かせない。知識論理型思考は論理創造型思考にシフトしなければならないし、ICTユーザーではなく、ICTクリエイターとしてイノベーターにならなければならないし、強欲資本主義から創造的資本主義にシフトしなければならないし、情報受容者から情報自己編集発信者でなければならないし。

☆そして、一握りの優秀な人材がシフトするだけでは社会全体の軋みを立て直せない。すべての子どもが「集合天才」でなければならない。「個人=チーム」という個性の豊かさが大切。

☆こう考えていくと、カリキュラムは変えなければならないし、授業も変えなくてはならないし、起業家精神は大企業に勤めようが勤めまいが必須になるだろうし・・・。

☆Change the Worldは、好むと好まざるとにかかわらず、メインストリームになるだろう。もはや20世紀型教育に固執する理由はないのではないだろうか。20世紀という化石燃料の収奪世界の極致は特異点に過ぎない。いつまでもそこにこだわっていては、持続可能な開発は不可能だ。19世紀末の正しき近代社会のセオリーをユートピアとして遠ざけないで、再び見直すべきだろう。それは≪私学の系譜≫の保守本流でもある。

☆そうそう、東京エリアの中の23区は、2020年オリパラにむかって、人口減は横ばいか微増。しかし、都下は、その分減ってしまう。だから、八王子のようなエリアでは、何が起きているかというと、丁寧で共感的コミュニケーションベースの説明会を行い、教育の質を共有し、はじめからこの学校に通いたいという生徒/保護者を囲い込む確実な生徒獲得戦略になっている。大学進学実績さえだしておけば生徒は集まるという時代は、23区以外ではもはや過去の戦略である。

☆そして2021年から、量で勝負していた学校の生徒獲得戦略が通用しないこととなろう。この堅実な質の高い生徒獲得戦略に移行したのが、八王子に位置ずる工学院であり、豊洲にあるにもかかわらず、今年から質完全重視にシフトしたかえつ有明である。

☆こうして見ていくと、残念ながら真実は、通常の授業の質向上こそ優先順位が高い。それなのに、それをおろさかに、補習や補講やワークショップだとオプションでにぎわっている学校は没落するだろう。PBLやアクティブラーニングをやる先生ややらない先生がいる学校は中途半端だ。中途半端は質が高いとは言えない。問答型という名の誘導型講義を行っている学校はもはや生徒の未来を考えていないと言えよう。その教師がどんなに素晴らしくても劣悪な授業コミュニケーション環境だ。生徒も保護者もそろそろ気づき始めているのではないだろうか。

☆量より質へシフトする道こそ、真実に導くのは、ちょっと考えれば当たり前なのではないだろうか。。。

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