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21世紀型私学人 勇敢に高邁な精神で未来を切り開くSGT(4)

★一般財団法人東京私立中学高等学校協会会長近藤彰郎先生は、20世紀末から急激に押し寄せるデフレ経済の荒波、加速度的に進む少子高齢化の波の難局を私学が乗り越えられるように尽力し続けている。

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★また、文科省による振り子のようにふれる教育行政の変更にも、≪私学の系譜≫独自の道を推奨し実践してきている。

★福沢諭吉、江原素六、新島襄、内村鑑三、新渡戸稲造など明治以降から20世紀にかけての私学人は、近代国家日本を形成するリーダーを生み出す教育をつくり、その本質を守ってきた。

★近藤先生をはじめとする21世紀型私学人は、グローバルゴールズに立ち臨み世界の混迷を解決するグローバルリーダーを養成する教育を実践し、その本質を守り抜く。

★明治私学人と21世紀型私学人は、とりまく環境は、このように大きく違うが、世界の痛みを引き受け、それを解決するために世界を巻き込む魅力ある人間であることは共有している。そして、その魅力を教育によって世に広める実践家であるということも。

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★したがって、近藤先生も、ご自身の学校八雲学園を経営している。日本の私学のために日夜奔走しつつも、近藤先生の両翼のブレイン横山先生と菅原先生に支えながら、破格な教育の本質の競争を他校と繰り広げている。

★日本の私学全体とは共同して、難局を乗り越えつつも、互いにその本質においては馴れ合わず、切磋琢磨しているわけである。

★ここ5年間、生徒募集に関しては女子校は冬の時代である。今年も女子校は全般的に苦戦を強いられている。八雲もその例外ではないが、そんな中で、出願総数は、前年対比111.3%である。

★中学入試は、1986年以降バブル経済にのって、またICTの進歩に伴い、爆発的に大衆化した。広く私立学校の教育の質がいきわたったことは、公立中高一貫校を生み出す大きな影響を与えたが、同時に、教育の本質よりも、教育の結果を重視する事態も広まった。

★近藤先生は、大学合格実績のみに限定する量の競争に対し、たしかに、女子校の経済環境は凍てついてはいるが、質の競争を挑み続けた。

★21世紀型教育機構とも教育の質で共同戦線をはった。世界エスタブリッシュ私学版IB(国際バカロレア)であるラウンドスクエアにも参画した。毎年イエール大学と国際音楽交流も開催している。

★塾歴・学歴社会が築き上げた御三家の教育の質を凌ぐ世界トップレベルの教育の質と同期しているのである。

★大衆化してしまった中学受験市場では、この質はなかなか気付かれない。しかし、だからこそ、近藤先生、横山先生、菅原先生は、諦めることはない。結局この≪私学の系譜≫へのこだわりが、すさまじい進化を生み出すのである。

★八雲学園にとって、2017年度中学入試は、完勝ではない。しかし、質の競争で、大いに善戦した。その事実は、ここにきて中学入試において教育の質の重要性を支持する受験生/保護者が増えてきたことも意味する。

★目の前の結果を重視する受験生/保護者が多い中で、今再び教育の質に注目するクラスがまだ数は少ないが、存在感を増してきたということなのである。

近藤先生は、この小さなしかしエネルギーのある変化を見逃しはしない。2018年度の八雲は、またさらに飛躍的な進化を遂げるに違いない。

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