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村田沙耶香さんのNHKインタビュー 母校二松學舍柏で

☆本日午前6時30分から、NHK 総合テレビ 「インタビュー ここから」で、芥川賞を受賞した村田沙耶香さんが、母校二松學舍附属大学柏中学校・高等学校の教室でインタビューされた番組が放送された。

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(撮影されたときの様子が同校サイトにアップされている。)

☆村田沙耶香さんの考え方が実におもしろかった。コンビニでバイトをしながら小説を書いているというライフスタイルがなんとも今の村田さんと同世代から共感を得る生き方だったからだ。もちろん、コンビニでバイトしているかどうかは関係ない。あくまでメタファーだ。

☆コンビニという極めて合理的なシステム世界内でこれまた合理的に接客対応をする時間。しかしそこから一歩でると、その合理的世界システムが「普通」であるという認識をもたらしている向こう側の世界をイメージし、小説という記号で見える化していていく。

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☆世界内存在には現れないはずの世界がそこには描かれる。世界内存在という結界を破って、NHKではそれをタブーを破ると編集していたが、外に出る。普通だったものはもっと違うものだった。

☆村田さんは、どんな小説がウケるのか、賞がとれるのかを目的にすることは、自分にとっては小説を汚すことだという。

☆つまり、そんな市場のプレイヤーの目を気にしていては、小説の神様に真実に連れて行ってもらえないのだと。

☆日常生活の中で、セカンドインパクトが起こっている世界を描くエバンゲリオンの作品に相通じる時代性を何か感じる。

☆現代の若き哲学者マルクス・ガブリエルも、世界の内に顕れない世界に思いを馳せる。顕れないのだからないものとみなす実証主義的な結界をぶち破る。

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☆だがしかし、彼も大学という合理的システムの中で、そのシステム世界をぶち破る実存として、村田沙耶香さんと時代性を共有している。

☆もちろん、そうはいっても世界内存在であることに変わりはないのだが、にもかかわらず、結界を幾度も超えようとする。それが小説になったり哲学になったりアニメになったり・・・。1人の人間が作品を多産するエネルギーは、この「にもかかわらず」にある。

☆小説や哲学は、日常の世界から抜け出すパワースーツのようなものだろうか。生身の人間が人間なのか、パワースーツの中に身を包む人間が人間なのか。

☆おそらく、その両極の間で起こる不確実な振動が実存をつくっているのかもしれない。だとすれば、システム世界を構築する学びこそが重要であり、そのシステム世界の不具合をリフレクションするのが、小説や哲学やアートだということだろうか。

☆合理的なシステムが合理的な世界しか反映できないとしたら、そのシステム世界にはきっと不具合が生じているということだろう。知識・理解・応用・論理だけでのシステム世界では、クリティカルでクリエイティブなものが生まれない。

☆もし教育がそうだというならば、そのシステム世界の質としてはコンビニシステムに劣るということだ。

☆ガブリエル・マルクスのような哲学者を輩出できない日本の大学システムだとしたら、そのシステム世界には不具合があるということだろう。

☆もちろん、これは私の妄想に過ぎない。

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