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工学院は希望の学校である。思考コードが導く。

☆工学院は希望の学校である。多次元偏差値に対応できる学びの環境を準備しているし、中学はある一定水準を超え、さらに進化している。今年からいよいよ高校の改革も本格化する。

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☆今までの模擬試験は、この思考コードの9つの差異に気づかずに偏差値をだしてきた、一元化してきた一次元偏差値。ところが、生徒は多様な才能があるのだ。9つそれぞれの偏差値は違う。このサマティブアセスメントとフォーマティブアセスメントの統合を目論んでいるのがIBのアセスメントの方法だが、工学院もその考えに近い。IBのように、それぞれの次元のスコア(偏差値)を出す。そしてその平均を出す。

☆このルールで考えていくと、A1からA3まで偏差値70の生徒も、B1からC3まで、学んでいないとしたら、平均は70ではなくなる。23.3になる。ところが万遍なく偏差値50とれば、多次元偏差値は50になる。すると、一次元偏差値では70あった生徒は、多次元偏差値になると、23.3になり、一次元偏差値でも多次元偏差値でも50の生徒と未来は逆転してしまう。今ドラマで流行りの「下剋上」ということ。

☆これは、たしかに、極端な例だが、あの生徒がこんな功績をあげたなんて!というケースはたくさんあるだろう。しかし、それは偶然ではなく、多様な才能を見ようてしてこなかっただけだ。

☆この多次元な思考領域を生徒と共に学ぶには、教師が問いを多角的にあるいは多次元に生徒と共有できる条件が必要だ。そこで、工学院は思考コードを活用しながら、哲学教室を行っている。

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(ソフィー平林先生が哲学ファシリテーターを行って思考の分かち合いをやっているシーン)

☆アクティブラーニングというと、形だけ教え合っていたり、議論していたりするのだが、生徒同志どんな問いが投げられているか実のところ判然としない。

☆そこで、教師も生徒も多角的な問いの性質、あるいは多次元の問いの性質をメタ認知できるようにするシステムが必要だ。IBの場合だと問いの重要度を意識し、教師と生徒が共有するシステムがTOKとしてカタチになっている。

☆教務主任の太田先生は、ハイブリッドインターでの授業展開や思考力入試を実際にやってみたりして、問いの瞬発力をトレーニングするために哲学教室を開発しようと考えたようだ。男性の先生が哲学ファシリテーターをやるときはソクラテスとなり、女性の先生が行うときはソフィーとして。

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☆中学入試の忙しい日々にもかかわらず、合間を縫って自主トレーニングは行われている。そんなとき、上智大学の英語の問題で、グローバルティーチャー賞トップ10入りした高橋一也教頭のジャパンタイムズの記事が出題される情報が入ってきた。

☆その記事によると、高橋先生の授業は暗記中心の日本の教育を変えるのだと。グローバル世界の痛みに気づき、創造的に問題解決するリーダーを創出する工学院における高橋先生の教育は、日本ばかりか世界を変えるだろうと、ハーバード大学の教授までもが語っている記事だ。

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☆英語の問題として出題されているので、問いそのものは一般的だったが、経済学部で出題されたようだから、その素材を選択した教授陣は、高橋先生の試みが広まったら、日本や世界の経済をも活性化するという着想があったはずである。人材育成と経済の問題は重要であり、経産省も起業家精神を育むプログラムを職場に学校にNPOに求めている。

☆高橋一也先生に学びながら自主トレーニングを行って学習する組織を強化し豊かにしている工学院。生徒のグローバルな探究心に善き影響を与えている。折も折東ティモール派遣交流から帰ってきた生徒たち。先生方の活躍と自分の驚嘆の体験を通して未来の自分の希望をともさないわけがないのである。

☆2月19日、21世紀型教育機構主催の「新中学入試セミナー」で、もう一つの希望の学校である聖学院の児浦先生と太田先生は思考コード(メタルーブリック)に基づいた多様な才能を発掘する思考力入試の具体的なシステムや効果についてトークセッションする。この現場から中学入試革命は起こったし、ジャパンタイムズに期待される希望の教育が生まれたのである。

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