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クリエイティブクラス≪04≫ 聖学院の数学 世界を創る授業へ

☆世界の内に顕れていない世界を見いだし、それをビジネスに転換することで新たな市場を創出し、新たな価値観を生み出す。すると、世界は変わる。この本来的なニーズの掘り起こしをして世界を良い方向に変えていく人材チームが出現。こういう起業家精神を持ち、まだ顕れていない世界を掘り起こすために、仲間とコラボしていくことによって、創出した新市場を広げて、世界貢献をする人材の仲間たちをクリエイティブクラスと呼んでいるが、このクリエイティブクラスを育てる教育が21世紀型教育でもある。

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(今年1月、聖学院の最終「思考力セミナー」のテーマ。世界を変える!そのための根源的思考技術を追究する先生方。クリエイティブクラスを育成するメンター集団である。)

☆21世紀型教育というのは、今よやく存在感がでてきたが、まだまだ根源的な教育を行っているところは少ない。多くはアクティブラーニングだとかICTだとか手法論を展開している段階。もちろん、この段階を経て、クリエイティブクラスを生み出す根源的な教育に到達すればよいのだから、期待感は高まる。

☆しかし、聖学院のように手法論からはいるのではなく、いきなり根源的な学びそのものから入るところもある。その学びを加速度的に広げるために、後から新しい技術を導入するという学校もあるのだ。

☆根源的な学びとは、生徒自身が未知の局面に遭遇したとき、周りを瞬時にリサーチし、そこにあるもので、問題解決する道具を新たに組み替えて創造的問題解決能力を発揮することが可能な学びである。

☆つまり、「世界を創る」思考力・行動力に満ちたマインドの持ち主の学びなのだ。もちろん、1人ではでききないないわけで、そのマインドを共有する仲間と立ち向かう。要するに、クリエイティブクラスのメンバーがたくさん育つのが、根源的な学び。

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(聖学院の数学科主任本橋先生)

☆その創造的問題解決能力とコラボレーションの力を身に付けるには、どうしたらよいのか?アクティブラーニングを展開し、ICTを活用すればそれでよいのか?残念ながら、それだけではうまくいかない。

☆数学的思考力とメタ言語能力の統合された座標系が生徒の自分軸を支えるのでなければならない。自分軸はいろいろな足場にぶちたてられるが、個人主義的価値観や公正的正義の足場に建てられるかなどによって、その軸の性格はまるで違ったものになる。

☆聖学院の場合は、数学科主任の本橋先生と高等部部長伊藤先生(国語科)を中心に世界を創る数学的思考力とメタ言語能力の二軸が生み出す座標系を、授業の中で生徒と共有する。

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(聖学院の高等部部長伊藤先生)

☆そのカリキュラムポリシーがアドミッションポリシーに反映された典型的な入試形態が、同校の思考力テスト。その対策講座として、説明会の度に、「思考力セミナー」が行われている。そこでのテーマは「視点を変えると世界が変わる」で、入試問題からはやくも世界を創る技術を学ぶ機会が繰り広げられる。

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(本橋先生の数学的思考によって世界が変わる話や伊藤先生の写真という視角的世界と言語の世界の往復過程の思考様式は、数学者であり哲学者であるネルソン・グッドマンの考え方と重なるところがある。まさに「世界制作の方法」が根源的学びということだろう。)

☆先日、本橋先生にインタビューしたところ、思考力セミナーで行われている授業展開を通常の授業の中でももちろん展開しているが、それが見える化システムになっているとは限らないので、新年度から根源的な数学的思考力を育成する授業の見える化システムを組み立てていくという。

☆そのシステムは、かなりコンパクトでインパクトがあるものでCT(コンセプテスト×クリティカルシンキング×コミュニカティブシンキング)というプログラムを授業に埋め込んでいくことのようだ。

☆その話を聞いていて、今度伊藤先生にインタビューして、普段行っているソクラテス的対話が背景にあるディスカッション授業の見える化システムをどうやっていくのか聞いてみたいとワクワクしてきた。

☆新たにというのではなく、暗黙知としてすでにある聖学院の根源的な学び。その一端が思考力セミナーや思考力テストで見える化されているが、それはまだその入り口。そこからどのよに展開していくのか、新年度の新たな取材が楽しみである。

☆そうそう、今巷で行われているプログラミングのワークショップは、まずはやってみて楽しんでからはじまっている。それ自体は問題ないが、プログラミングが数学的思考とメタ言語の統合システムの表現の1つであることに気づくところまでは、なかなか到達しない。

☆今まで、ICT系の方々と話をして、まずは体験ですからと逃げられる。哲学的かつ数学的な議論ができたのは、今のところ株式会社メイツのメンバーだけだ。もちろん、その話は、新市場創出の話とセットである。クリエイティブクラスは、数学的思考力とメタ言語能力と公共的正義市場創出能力を有しているということかもしれない。

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