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創造的思考の時代【02】ものづくりも医療もクリエイティブクラス育成

☆昨日4月3日のWBSでは、興味深いニュースが2つ放送された。一つは、千葉県成田市に38年ぶりに医学部を新設した国際医療福祉大の話題。入学式を中心に取材が行われていたが、重要なのは留学生の受け入れや学生の1年間海外経験。立命館アジア太平洋大学や国際教養大学の医学部版ということか。

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(JASSOによる平成28年の調査報告尾による。)

☆千葉県の成田市は医科系大学及び成田国際空港を核とした国家戦略特区構想によるグローバルな医療学園都市構想の第一歩を実現したわけだ。大学と自治体、もちろん医療機器というものづくり企業と連携して、グローバルな医療市場を創出しようということだろう。

☆ここでの強みは、精度の高い日本のもづくりである医療機器である。クリエイティブシティ×クリエイティブな学知×クリエイティブクラスとしての医療機器企業。上手くいってほしい。

☆それから2つ目のニュースは、遠く米国ボルティモアでの製造業復活の動き。アメリカのトランプ大統領による政策的な製造業復活の話ではなく、あくまで民間によるものづくり起業家の話だ。

☆WBSによれば、「モノ作りに必要な機械や工具を提供し1ヵ月150ドル(日本円で1万7,000円)の基本料金を払えば、誰でも60種類以上の機械が使い放題の仕組みを作り成功しているという。スポーツ医療のアンダーアーマーのCEOが運営会社に出資している。モノづくりしたいが資金もノウハウもない人をサポートするのが狙いだ。すでに2,000人が登録。アメリカでモノづくりは復活出来るのか?動き始めた新しい取り組みを取材した」とある。

☆この動きはコメンテーターによると、面白い試みだが、うまくいかない可能性があるということらしいが、それはものづくりを、20世紀型欲望資本主義のベースである「大量生産、大量消費、大量移動」という文脈に通せば、難しいということであって、この国際医療福祉大やボルティモアのものづくり起業の話は、第4次産業革命を推進するクリエイティブクラスの勃興の文脈に読み換えなければならないだろう。

☆東南アジアでは、車を持ていない人材に対し、車を貸すオーナーがいて、その車で配車タクシーUberを起業している人は山ほどいる。日本は規制が厳しく、排除されているが、高価な生産手段は借りて、なんとか手に入れられるiPhonのようなICTを活用して起業する。これはクリエイティクラスへの道なのだ。

☆クリエイティブクラスにとって、生産手段は実はICT。これは巨大な資本がなくてもスタートできる。資本家と労働者という雇用関係の産業構造ではなく、それぞれの資産を出し合って、コラボして起業を発展させるクリエイティブクラスがどんどん生まれているというのが、今回のWBSの隠れた主テーマだった。

☆大企業、白い巨塔の医局の枠を飛び終えて、クリエイティブな活動をする人材が生まれる。しかも、それはクラスという集団をつくることになる。でなければ、大企業や医局などと競争できない。

☆クリエイティブクラスの生産手段はICT。そして商品は創造的思考が生み出すアイデア。その生産拠点は、コラボレーションのスペース。リアルスペースとサイバースペースの交差するトポスだ。

☆私たちは、産業をみるとき、業種分類でみてしまう。これは20世紀型産業構造の枠内にあるから、この枠を飛び越えるクリエイティブクラスの性格がうまくつかめないでいる。

☆世界もそうなのだろうが、東南アジアという人口爆発エリアは、産業構造をきっちり調査出来ないでいる。したがって、業種分類で収まりきれない起業家がどんどん出現している。結果的に規制緩和が起こっているのだ。

☆そこから、日本に留学生が今押し寄せている。そのような国へ日本の学生も留学しようとしている。したがって、互いにクリエイティブクラスという体験を共有する。それが、「コラボレーション」によって、促進される。アクティブラーニングは、この準備教育のはずだった。。。「主体的で対話的な深い学び」では、この大切な部分が削がれる危険性があるが。。。

☆ともあれ、2008年に留学生30万人計画を文科省はぶちたてた。2020年までにということだ。大学入試改革とも重なる。2020年大学入試問題が、意識しなくても、創造的思考の問題が出題されるようになる文脈が、2007年の改正学校教育法によるだけではなく、クリエイティブクラスの勃興文脈によるものでもあるのだ。

☆志高い留学生もいるし、そうでない留学生もいて、問題もかかえている。しかし、それは多くの場合、留学生を受け入れる精神的物理的態勢がまだまだ十分でないという社会的な文脈による。この問題をクリアすると、ますますクリエイティブクラスは増える。

☆たしかに、30万人という数字は、2015年には18歳人口が120万人いたのに、2024年には106万人になってしまうというのがわかっているから、設定されたのであろうが、今までのとは違って、この留学生とそれに影響される日本の学生がクリエイティブクラスになる可能性が大なのである。つまり、少なくても33%以上のシェアとなる可能性大。

☆こうして見ていくと、なぜ創造的思考が重要なのかが了解できるはず。そして、この創造的思考をベースにしたカリキュラムによってキャリアデザインを考えると、それは「グローバル高大接続準備教育」に大きく転換する道を拓いていることに気づくだろう。

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