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4月16日首都圏模試保護者会に向けて(5)八雲学園の第三の共学化戦略

☆共学化の大きな第一の波は、渋谷教育学園グループだった。教養と帰国生と東大がキーワード。多くのシングルスクールが御三家の教育に傾倒したように、その後の共学校は、しばらく渋谷教育学園グループをかなり意識しただろう。

☆共学化の第二の波は、広尾学園と三田国際学園。インターナショナルクラスや高度な理数系クラス。三田国際の成長速度が広尾以上なのは、プラスイマージョン教育とPBLの徹底がある。

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ラウンドスクウエア加盟校になることの重要性は、まだ日本では知られていないが、IB加盟以上のインパクトにやがて気づくだろう。本物路線の八雲の共学化戦略に関心が高まるだろう)

☆共学化第三の波は、八雲学園と工学院。工学院は、随分前に共学校化したが、5年前に平方校長が就任して21世紀型教育機構加盟校(当時は21会と呼ばれていた)になったときから新たな共学化の道を拓いた。そして、八雲学園は来春2018年共学化する。

☆広尾学園と三田国際学園を見事に育てた大橋先生も21世紀型教育機構の理事であるから、八雲と工学院は第二の波なのかもしれないが、市場の創り方が違う。

☆共学化第一の波は、渋谷教育学園の総帥田村先生が築いた。学歴社会の中で、確固たるポジショニングを獲得したわけだ。シングルスクール全盛の中学入試の時代、共学校が、そこに参戦するという意味では、学歴社会を支えている新自由主義的な経済社会でポジショニングを確保するということを意味する。従来の市場において、まだやっていない共学市場を埋め込んだのだ。

☆共学化第二の波は、英語とICTを活用し、学歴社会とは真逆の学びの方法を開発し、従来の市場とは全く違う新しい市場創出というスタイルを大橋先生は組み立てた。もっとも、大橋先生が去ったとの現状の広尾学園は渋谷教育学園タイプになっているかもしれない。

☆共学化第三の波は、もともと量の競争ではなく質の競争を提唱していた八雲の理事長校長である近藤先生と工学院校長の平方先生による。資本主義の在り方そのものを問い返して、クリエイティブ資本主義という政治経済社会そのものに影響を与える教育から出発している。新市場創出を社会の枠組みそのものを問い返すところから出発しているのだ。これはビル・ゲイツなどの境地と重なる。

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(急ピッチで八雲の共学化への準備を進めている菅原先生と横山先生)

☆だから、両校とも、IB(国際バカロレア)のエッセンスを学び、それ以上の教育の質を独自に創り上げようとしている。その際、IB以上の教育を誇る世界の私立学校は、共学校が主流。国際交流をするときに、共学化していないと、2020年の東京オリパラのゴルフの競技場と同じことが起こる可能性がある。

☆単独の学校同士が国際交流するのなら問題ないが、RS(ラウンドスクエア)というグローバルな私立学校コミュニティで、各校と国際交流する場合、共学化はむしろ自然なのである。

☆工学院は、グローバル高大接続準備教育をHB(ハイブリッドインター)というファウンデンション型あるいはAP型の新プログラムでIBを超えようとしている。八雲学園はRS加盟という形で、そしてUCサンタバーバラ大学との連携でIBを超えようとしている。

☆このように3つの共学化の波は、市場に対するビジョンと教育方法論の2つの面が異なっている。時代が変化するのだから当然と言えば当然である。

☆これから共学校になる学校は、どの波に乗るのだろう。その多くは第一の波に乗ることになろう。中央大学や青山と提携して共学化しているところは、その典型的なケースだし、大橋先生が去ったあとの広尾学園は、今は第一の波に乗り換えている可能性がある。

☆渋谷教育学園タイプか、三田国際学園タイプか、八雲・工学院タイプか。時代はいずれを選ぶのだろう。いずれにしても、シングルスクールが減っていっているのは、共学化のタイプの差異を考えるてみると、時代の変化のベースである市場という経済に対する問題意識がほとんど語られてこなかったことに帰因するのかもしれない。

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