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なぜ「対話思考」ができる教師がいる学校が注目されるか。 (5)

☆E段階の対話思考からF段階の対話思考へのジャンプの意味は、意外にも壮大だったという話を前回したつもり。何せ、「思考コード」を教師と生徒と共有しながら、プロトタイプをつくってはリファインする作業が、学内全教員と全生徒との間で行われる。それはやがて、グローバルな領域でも可能になるというクリエイティブクラスの次元の話だったのだから。

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☆そして、実際に何が起きているかというと、20世紀型教育という学歴階層構造社会において、目に見える入学時の偏差値が学校選択指標だったのが、対話思考の段階が保護者に見えるようになると、上記の図のような意識が芽生えるということなのだ。

☆中学受験市場から中学入試市場にシフトしているというのは、学校選択指標が、量の競争から質の競争になった、ファーストクラスからクリエイティブクラスにシフトしたというようなことなのであるが、対話思考が見える化されることによって、教師の質が見え始める。

☆そうなると、入学時の偏差値に入学後の教育の質をたすと(本来同じ基準の量ではないから、単純には加算できないのだが、イメージとして)、生徒の成長度の差異に気づくようになる。

☆2020年大学入試改革によって、学習履歴とか学習ポートフォリオが必要になってくると、どのような教育の質の環境で学んできたが問われるようになる。そうなると、大学合格実績ではなく、大学進学実績というバブルでない成果もでるから、なおさら対話思考の質の違い=教育の質の違いが意識の俎上に上った来るようになる。

☆F段階の対話思考は、経験主義的な学習に偏るわけでも、系統主義的な学習に偏るわけでもない。また両極を統合するという折衷的学習を好むわけでもない。

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☆F対話思考は、学びを二次元でとらえるのではなく、多次元でとらえていくようになるから、この経験主義的学習と系統主義的学習の合力で考える学習観の枠組みを超越してしまう。

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☆その枠組みは、従来の産業構造を支える学習方略に過ぎない。第4次産業革命におけるクリエイティブクラス人材を育成するには、リアルスペースとサイバースペースを行き来する多次元の時空の学びが必要がある。

☆絵画で言えば、たとえば、写実主義からピカソ、ピカソからコンテンポラリーアートにシフトしたように、ようやく学習観も変わる時がきた。

☆AI社会になったときに、なくなる仕事がたくさんでてくるというのは物象化された言い方。そうではなく、学びの方法やものの見方・考え方が変わるという言い方の方が適切だろう。

☆表面的な形や機能が変わるだけでは、パラダイムシフトとは言わない。考え方・価値観まで変わるということでなければ。

☆最初の話に戻るが、入学時の偏差値から入学時の偏差値と入学後の成長度の相関関係で、学校選択するようになる。これがこれから起こる学びのパラダイムシフトである。しかも、それが見える化されるF段階の対話思考が目の前に広がるということだ。

☆それを可能にしたのは、言うまでもなくICTである。ただし、生徒1人ひとりがICTで集計したり統計学的分析ができるようにまでならないと、まだまだ経験主義と系統主義のバランス枠内でICTを使用しているに過ぎないということになる。プログラミングもまだまだその枠内で始まったばかり。これからがジャンプの時を迎える。

☆こんなことを言っていると、また戯言だといわれるもしれないが、たとえば、上記の成長度の図に従えば、渋谷教育学園や広尾学園はEあるいはE´段階の対話思考の質で、見事にEあるいはE´段階の栄光や麻布に追いついているというイメージができあがっているではないか。

☆また、F段階になっている三田国際や工学院、成立学園などは、実際に急上昇の風が吹き始めている。三田国際にいたっては、その勢いはすさまじい。

☆かくして、虚心坦懐に中学入試市場を見た場合、すでに起こっている事実なのである。しかしながら、20世紀型メガネでみた場合、その事実すら目に入ってこないということは大いにあり得る。

☆しばらくして、もっと大きなパラダイムシフトの音を聞くまで気づかない人もいるのは、歴史の常である。しかし、目の前でユデガエルになってしまいそうな子どもを見て、何も言わないわけにはいかないのである。

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