日経新聞 私立共学化 時代の要請と判断か
☆「時代の要請」を裏付ける根拠として、次のような箇所がある。
東京私立中学高等学校協会(東京・千代田)によると、都内の私立中は06年度に179校あり、このうち男子校は38校、女子校は83校だったが、16年度には186校中、男子校31校、女子校74校に減った。多くは共学化したとみられ、私立高でも同じ傾向だ。
☆しかし、記事の3分の1を占めているのは、共学化した三田国際の成功例。
「歴史ある『のれん』を捨ててでも、改革の本気度を示したかった」。2015年度に女子校だった中高をそろって共学化した三田国際学園(東京・世田谷)の担当者は強調する。今春実施した中学入試には3757人が出願。14年の194人から20倍近く増えた。
(中略)
そこで同様に女子校を2007年に共学化し、進学面で実績を上げる広尾学園(東京・港)の校長を13年に招くなどして改革に着手。生徒全員にタブレット端末を配布し、外国人教員を手厚く配置するなど特色ある教育を打ち出す。担当者は「これからの時代に必要な力を提供する教育を評価してもらっている」と話す。
☆実は、「時代の要請」は、共学化だけにあるのではない。「共学化」した学校で成功していない学校もたくさんある。大事なのは、担当の教師が語っている「これからの時代に必要な力を提供する教育を評価してもらっている」という点。日経の編集がこういう一般的な表現に置き換えたのだろうが、おそらく、ここの部分は「先鋭的な21世紀型教育が市場に支持されている」と担当の教師は語ったと思う。
(2017年2月1日、三田国際中学入試当日、生徒を迎える大橋学園長)
☆「共学化×先鋭的21世紀型教育」をやってのけた組織をつくりあげた大橋学園長と先生方。研修を熱心に行い、“Soul”を共有、内生的進化のピッチをあげた。つまり強烈な「学習する組織」の構築。
☆だからこそ、3年間で定員を完全に満たしたのである。
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