« 2018年中学入試のベクトル【22】 中学入試市場 ホンマノオトアクセス領域別から | トップページ | 「グローバル高大接続準備教育」いよいよ新たな地平 »

2018年中学入試のベクトル【23】 生まれ変わる実践女子

☆実践女子のサイトによると、5月27日の第1回学校説明会には、「生まれ変わる実践女子」というテーマが織り込まれている。2019年に120周年を迎えるにあたり、≪私学の系譜≫の根源に還り、現代化しようという話になると期待している。

Photo_6

☆同校校長は、「生徒一人一人の可能性を引き出す実践女子学園教育」というビジョンを掲げている。すでに先進的な国際理解教育で、グローバルな教育の基礎はできあがっている。

☆たんに研修旅行だとか留学だとかいうプログラムに満足するのではなく、米国西海岸プログラムでは、スタンフォード大学やバークレイで、高次思考力やサイエンスやテクノロジーなどPBLスタイルで学んでいる。

Photo_7
(同校サイトから)

☆おそらくSTEAM教育が射程に入っているのであろう。なかでも、拡散思考と収束思考のダイアローグ発想を使用するところは、まさに生徒一人一人の可能性を引き出す高次思考の基盤である。

☆ハーバード大学模擬国連での活躍など、ここでも一人一人の可能性を引き出すチャンスが広がっていく。

☆すでに十全な教育が行われているのであって、何をいまさら生まれ変わろうとするのだろうか?

☆なるほど、実に興味深い地平に実践女子は立っているではないか!いったい学内で何が起こっているのだろうか?

☆それはもちろん、教育の質で開成や麻布に肩を並べようとしているということだろう。実践女子の創設者下田歌子は、JGの創設にかかわった矢島楫子や麻布の創設者江原素六より年下だが、内村鑑三よりも年上である。そして、開成初代校長高橋是清とは、同じ年に生まれ同じ年に没した。

☆したがって、120周年を迎えるにあたり、本気でこれらの学校の教育の質と肩を並べるか、乗り越えるか覚悟を決めたというのが、「生まれ変わる」という言葉に込められているのだろう。

☆では、どうやって?それは生徒全員がCEFR基準でB2レベルの英語力を身に付け、拡散思考と収束思考のダイアローグをメタファーからシステム思考に、すべての授業で置き換えるという作業を意味する。

☆JGでは、すでにその置き換えは、授業内で行われているし、開成や麻布では、授業こそが原点であると位置づけている。

☆これらの学校は、この授業で育成された知が部活や体育祭、文化祭、海外研修、教養講座などに拡張されていく。

☆しかし、多くの学校は、授業の知と部活や体育祭、文化祭などの知は分断されている。

☆それゆえ、一握りの才能者が育つことになる。

☆そうではなく、1人ひとりの才能が引き出されなければ意味がない。学校は集合天才の集まりでなければ。麻布やJGがその典型だ。

☆実践女子は、国際理解教育や米国西海岸プログラム、模擬国連で、麻布やJGと同質の教育のプロトタイプを完成させた。あとは、この試作品を授業で大量にプロダクトするということだろう。

☆同質の教育が、すべての授業で展開される。しかし、それは、麻布やJGと肩を並べることができるどころではない。というのは、質は同じでも英語やグループワークやICTなど授業のイノベーションが生まれているからだ。

☆しかも、そうなるには、すべての教員にこの教育イノベーションのコンセプトや技術が共有される必要がある。これこそが日比谷が復活をしたときの戦略の大きな柱である。

☆かくして、「生まれ変わる実践女子」のストーリーは描かれたのではあるまいか。

|

« 2018年中学入試のベクトル【22】 中学入試市場 ホンマノオトアクセス領域別から | トップページ | 「グローバル高大接続準備教育」いよいよ新たな地平 »

中学入試」カテゴリの記事