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2018年中学入試のベクトル【27】 カリタス女子も突き進む「未来準備教育」。

首都圏模試センターによると、来春、次のようにカリタス女子の入試改革は行わる。

「カリタス女子中学校〈神奈川・川崎市。女子校〉は、来春2018年入試では、従来の2月4日入試を廃止し、2月1日の午前に新たな入試を新設することを、同校Webサイトで4月末に公表しました。

新たな2月1日(木)午前入試は、募集人数約30名、4科(国語・算数・社会・理科)で実施されます。

これによって、一般入試は計3回、今春2016年から導入された「新3科型入試」が1回の計4回入試となり、帰国生入試の2回を含めると計6回の入試を行う形になります(同校Webサイトの「入試情報」ページ参照)。

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(2017年カリタス女子の社会科入試問題から)

☆カリタス女子は、毎年のように2科4科入試の中に、上記のような思考力型問題を埋め込んでいる。縄文時代と弥生時代の生活、共同体などの比較をすることによって、時代の変化をとらえ、その結果として母性型埴輪がつくられなくなった理由を考察する問題。

☆しかし、この深イイ問題も、2科4科入試だとじっくり考える問題にまでには到らない。つまり、広げながら深めていく問いは設定しにくい。

☆この手の問題は、結果的に才能を見いだすことはできるかもしれないが、できてもできなくても総合得点で競われるから、その才能発掘機能は主軸にはならない。

☆ところが、今春から開始した3教科型の新テストだと、論述問題で才能を発掘できる問いを設定できる。

☆資料を読むときにどんな「思考スキル」を活用するのか、仕掛けることができる。またスキルを活用して、どこまで推理できるのか創造的な思考力も見ることができる。思考のプロフィールを診ることができるのだ。

☆つまり、単純な比較というスキルに過去―現在―未来という時間比較を重ねるスキルがあるかどうかも細かく見ることができる。

☆また縄文時代と弥生時代のコミュニティの作り方と他の時代のコミュニティの作り方との比較もできる時間をとれるし、現代的意義はあるかないあか、未来においてはどうなのかまでも問いかけることもできる。

☆つまり、歴史的方法論についてのアイデアを持っているかどうかも問うことができるのだ。

☆そして、もちろん、そのような比較の視点が実際はどこにあるのか。つまり、そのような視点を活用するのはなぜなのか論理負荷性の問いかけが最終的にできる。そのとき、その生徒の才能がチラリとみえたりする。

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☆上記の問題も、今春のカリタスの理科の入試問題。知識があれば、簡単にできてしまう。しかし、できなかった生徒がいたとしよう。その生徒に実際の植物を見せて、分類させたらどうなるか?そのときは予め分類比較の視点を与えるのではなく、自分で考えるということにする。

☆上記のままではできなかった生徒が、このように問いの設定を換えてできたとしたらその生徒は学力がないといえるのだろうか。

☆そういいう意味で、2科4科入試と3教科入試のように問いの方法が違う入試の機会を増やす(素材という条件は同じだが、問いの設定が違う)ことは歓迎すべきことだし、中学入試の量の競争から教育の質の競争に変えることにもつながる。

☆この質の競争は、学び方、考え方、選択方法などに影響を与えるか、小さな変化ではあるが、やがては周りを巻き込むドラゴンの風となろう。「ドラゴン計画」のバタフライ効果は随所で巻き上がるのだ。

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