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2018年中学入試のベクトル【31】 広がる21世紀型教育 もっと学習者中心主義を!という流れ

☆私立公立問わず、多くの学校で、メディアで、「21世紀型教育」という言葉があふれはじめた。アクティブラーニングが流行ったように、この言葉も拡散するのだろうか。いずれにしても、21世紀型教育とは何かというような話をする方も多くなっているが、現場という「いまここで」では、もっと実践的なことが進んでいる。6月に一斉にその進化が生み出すイノベーションが公開されるだろう。

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☆そもそも21世紀型教育はこれだとか、ジレンマに生徒が立ち臨むのが21世紀型教育だとか紋切型の固定的な定義みたいなものを言いたい方々は、その物言いが20世紀型なのであるということに気付いていない。

☆しかし、なぜかそういうわかりやすいところに人が集まり、「いいね!」を押す。生徒中心というのはいいけれど、特別扱いになりがちなどと知ったようなことを言う方もいるが、21世紀型教育は学習者中心主義で大いに結構なのである。

☆まだまだ全然学習者中心主義にいたっていないのに、その手前でそれを回避する体のいい言い訳=防衛機制的な言葉を並べても、生徒にとって幸せではない。おそらく、その姿勢では、共感的なコミュニケーションも作れないだろう。

☆今現場で広がっている21世紀型教育は、教師も生徒も学習者として世界に立ち臨む際に、Growth MindsetあるいはCreative Mindsetが、そう簡単にはできないことを正面からきちんと受けとめ、それを解決しようとしているのである。

☆知識という基礎学力を身につけた上で、深い学びをとか高次思考をというやり方では、Mindsetができないということに直面している。

☆じゃあ、いきなり深い学びや高次思考に突入すればよいのかというと、たしかに好奇心全開の生徒もたくさんでてくるが、まったくわからないと頑なな心の在り方をとってしまう生徒も出てくる。

☆そこをどう突破するか、アサンプション国際の校長哲学教室の取り組みに取材にいったり、21世紀型教育を実践してほぼ100%の生徒が瞬間的にMindsetしていくことに成功しているPBL型授業を取材したりして、その突破口が少し見えてきた。

☆それを上記の図のように描いてみた。対象となる問題を経巡る多様なつながりの中に自分自身がしっかりかかわっているイメージを引き出した生徒は、さらに対話によってある問題を解くカギになる「プロトタイプ」が生まれては、またリファイン」して洗練させていくループが生まれる。

☆重要なのは、そのイメージが生まれる学びの環境をどう創るかだ。教師も生徒もそこで悩む。そして、創意工夫が生まれている。様々な「思考ツール」が開発されている。

☆しかし、ただ、思考ツールを活用すればよいわけではない。まだそれでは全員がMindsetされるかというとそうはいかない。思考ツールを使う思考のタイミングと領域を選択することが重要。

☆では、どうやってそのタイミングと領域を見つけるのか?そのとき思考コードとかメタルーブリックというのが役に立つ。もちろん、これとて未規定性だから、固定はされない。そこに不安はあるが、その不安を抱えながらもポジティブにその領域にダイブする勇気。そのとき、すでにGrowth Mindsetが芽生えている。

☆イメージとプロトタイプリファインループが生まれるのは、従来だったら地頭のある生徒にほぼ限られていたが、これをカリキュラムマネジメントすることによって、生徒1人ひとりが、時間差はあるが、Growth Mindsetされ、内的な「プロトタイプリファインループ」が生成されることによって、持続可能になる。

☆イメージ、プロトタイプリファインループ、カリキュラムマネジメントを創り出す教師と生徒という学習者中心主義。まだ始まったばかりだが、それがゆえに、その実践を通して、バズワードとしての21世紀型教育ではなく、実体基盤が創出され続ける21世紀型教育が広まることになるだろう。

☆6月、各学校が、中学入試の新テストに反映するアドミッションポリシーに、そのビジョンがしっかり描かれることになろう。

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