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【速報】 八雲 共学校宣言 in 八芳園  共学化の本当の意味

☆本日午前中、八芳園で、「平成30年度八雲学園中学校共学化に関する入試説明会」が開催。塾・教育関係者が一堂に会した。「共学校」になりますということだけではなく、「共学校」になることによって教育の何が変わるのか、その変化のためにはなぜ共学化が必要だったのかについて、理事長・校長近藤彰郎先生が熱く語った。

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☆なぜ共学化かと何が変わるかは、実は表裏一体で、共学化と教育改革は別物ではない。従来の共学化は、必ずしも教育内容の変化とは相関がなく。経営のためのみに共学化して、なかなかうまくいかないというケースもたくさんあった。

☆しかし、八雲学園の場合は、共学化するのには、内的必然性がある。それは、外から見ているとつねに画期的な英語教育を行っているように見えるが、八雲学園当局には、それはすでに伝統になっている。したがって、その伝統を内側から革新的に発展深化させることこそが学内の革新的な精神を生成し続けることなのだ。そのような組織の内生的発展原理が三度働き始めたということなのだ。

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☆八雲学園の英語教育は、イエール大学の学生との交流に刺激をうけ、3ヶ月留学(前後合わせて9ケ月留学)プログラムが実施されるようになった。そしてそれに参加する生徒の英語力が、4技能においてCEFR基準でB2に到達する勢いになった。

3ヶ月留学関連記事)八雲学園 スペシャルグローバル教育(1)

☆すると、もともと姉妹校である全米でも名だたる名門校ケイトスクールの生徒とグローバル市民として議論ができる状況になった。すると、今度は、この次元は、日本の早慶上智の英語の大学入試問題を軽やかに突破できる力になってしまった。

☆となると、ケイトスクールも加盟している世界の名門私立学校が200校弱加盟しているラウンドスクエアに八雲も加盟する機会が訪れる。

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(3ヶ月留学にもラウンドスクエア国際会議にも参加した2人の八雲生のプレゼン。B2以上の英語力を披露した)

☆年に一度、各学校持ち回りで、総会を行う。全世界から参加する。私立学校版ダボス会議というのがわかりやすい見立てだと思うが、こうなってくると、英語力はB2以上が必要にならざるを得ない。

ラウンドスクエア関連記事)八雲学園 スペシャルグローバル教育(2)

☆しかも、各国の加盟校が日本に訪れたとき、加盟校同士の国際交流が起こる。ある意味頻繁に起こるのだが、そのとき、八雲の生徒は海外留学をしなくても、学園に居ながらにして、全員が英語で議論が出来る機会が訪れることになる。となると、ハートフルにもてなすだけでは、交流にならないのだ。

☆そして、このとき、世界の私立学校は、グローバル市民を目指しているから、男女共学は当然で、交流するときに、世界標準のルールでもてなすには、共学校である必要がでてくる。

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☆日本固有の女性の社会進出が遅れているから、女子校教育が重要なのだという理屈は、世界では本当は通用しない。

☆八雲学園の英語教育がグローバルな広がりを見せて行ったとき、必然的に議論という考える深さ、プレゼンテーション能力の魅力が問われるようになった。そして、世界の民主主義学校のリーダーとして共学校は当然という国際社会のコモンセンスにぶち当たったのだ。

☆すると、海外の大学も当然射程に入るし、授業はPBL型になるのは当然だし、4技能英語も全員がCEFR基準でB2に到達し、さらに海外で議論ができ、魅力的なプレゼンができるようになるには、C1に達することも一部必要になってきたのである。

☆さらに、国際交流において、もっとも重要なのは、スポーツと芸術という文化教養的な素養である。幸い八雲はすでに芸術鑑賞というベースがあり、これを発展させることは何ら問題がなかった。

☆かくして、今回の八雲の共学化は、日本という国に限定された時代の要請ではなく、世界という時代の要請がもたらしたものなのである。

☆今回のテーマは「伝統と革新の調和」であったが、水素と酸素が化合した時全く別の物質ができるように、この調和は、全く新しい八雲学園を生み出すという本当の意味があったのである。

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