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2018年中学入試 時代転換に高感度反応(2)

☆2018年の中学入試のトレンドは、5つ。

1)共学化

2)英語入試

3)思考力入試

4)潜在的可能性の機会

5)インターネット出願

☆エッ、いったいどこが画期的なの?と思う方もいらっしゃるだろうから、少し考えてみよう。

Photo
(来春共学化する文化学園大学杉並のダブルディプロマのダン校長にようる授業風景)

☆まず、どこが画期的か?と思ったら、それは20世紀社会のフィルターでみているとリフレクションするとよいと思う。狩猟社会→農耕社会→工業社会→情報社会→(第4次産業革命)→超スマート社会5.0と歴史は動いている可能性があるから、その未来社会、あるいは近未来として21世紀社会からみると、これらはがらりと社会が変わるキーワードなのである。

☆超スマート社会5.0やそれを導く第4次産業革命は、グローバル社会が前提である。20世紀において生まれたグローバル社会は、まだ強欲資本主義=時間泥棒経済社会を引きずっているから、格差を生み出し、抑圧を生み出し、悲惨な状況が続いている。その象徴的な出来事は、テロの日常化。

☆それゆえ、持続可能な開発社会に向けて、様々な問題を解決し、時間泥棒経済社会をケインズも希求していたようにモモ型経済社会にシフトするためにグローバルゴールズを設定して、達成しようと動いている。

Global_goals
☆そのためには、まず多様性を受け入れ、認め合う必要がある。その基本単位が、まずは男女の格差や不平等を解消するところから始まる。したがって、共学化は、この流れを前提にしている。

☆だから1986年に共学化の波をつくった渋谷教育学園グループのときとは、前提が違う。その当時は、グローバリゼーション前夜で、もちろん男女格差はあったが、20世紀社会の中で、いかに女子にも高学歴のチャンスを広げ、男子と対等に活躍しサバイブしていけるようにするかというのが使命だったと思う。

☆だから、すべての男子や女子ではなく、その中で勝ち組になるのが、男子だけでなく女子にも機会を拡張しようという意味だったのである。

☆しかし、21世紀社会がグローバルゴールズを達成しようとするならば、一部の男子や女子が勝ち組になればよいという価値観は無化されるはずだ。そういう意味で、21世紀型教育を土台とする共学化は、多様性を受け入れ、実質的平等の世界を追究する教育に挑戦するという意味を有している。

☆そういう意味では、男子校、女子校は、今最も価値の大転換を迫られていることになる。もともと20世紀社会は、男性原理がベースだから、男子だけ集めて切磋琢磨して勝ち組を養成していく効率の良いシステムだった。

☆また、女子校は、その男性原理に対抗するために、女性のコミュニティで、女性パワーを増大させる効率の良いシステムだった。戦前は、男性を支えるためのスキルを身に付けるためという色合いが濃かったが、戦後はその価値は大転換した。

☆しかし、グローバルゴールズ達成社会に象徴されているような21世紀社会では、男性原理を全うする男子校教育やその原理に対するカウンターとしての存在である女子校教育の使命は歴史的役割を終えるわけだ。

☆にもかかわらず、男子校と女子校は存在するのは、実は20世紀の共学校は、まだ男性原理とそのカウンター原理を併存させていて、その価値を転換できないでいる現状があるからだ。

☆その現状を打破するために、男性原理から普遍原理にシフトする男子校の役割、カウンター原理を普遍原理に拡張する女子校の役割は、新しく時代が要請している。

☆したがって、共学化になればよいというものではなく、グローバルゴールズを達成する21世紀社会を形成するという意味のグローバルリーダーを育成する21世紀型教育が肝で、それを追究するのに、共学化が最もやりやすいシステムだということなのである。

☆男子校のまま、女子校のまま、新しい価値転換をなすというのは、至難の業である。しかし、21世紀型教育を取り入れる改革を行ったり、東南アジアやUAEなど全く新しい未来社会とのグローバル教育を行うことによって、意識だけでなく、手段やシステム、言動が変わらざるを得ない教育システムを創っているところは、そのれは可能なのである。つまり、突き抜けた男子校、突き抜けた女子校は、たいへん魅力的だ。

☆共学化というトレンドは、実はこのようなグローバルゴールズ達成社会=21世紀社会を創ろうというメガトレンドの生み出した流れである。中学入試では、まさにこの動きに敏感に反応できる学校が存在していることを示している。

☆多くの公立学校は、すでに共学校であるから、ここを意識して反応することは難しい。したがって、中学入試にそのメガトレンドのサインが顕れたわけである。

☆そして、21世紀社会において共学化する動きを示すと、それだけで、価値の大転換を果たす意思表明を明らかにできるが、男子校と女子校は、同じように価値を転換しても、そのことをきちんと表現しないと、何も変わっていないとみなされてしまう。

☆では、未来の価値転換に備える学校選択者にとって、そのサインを共学校だけではなく、男子校や女子校においても見いだすことができるのか?次回はそのことについてコメントしてみたい。

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