« 思考力入試を実施する学校をリサーチしよう(了)学校選択の確からしさ | トップページ | 21世紀型カリキュラムマネジメントへ市場シフト(1) »

東京女子学園 突き抜ける女子校計画着々

☆6月11日、東京女子学園は学校説明会を行った。思考コード、思考力入試、PBL型授業(アクティブラーニング)、4技能英語、ICTなど教育イノベーションがどんどん実行に移されているプレゼンを聞いて、参加者は驚嘆・興奮したことだろう。

3
(写真は同校facebookから。)

☆しかしながら、東京女子学園の教育の奥行きというものは、新しいイノベーション教育にあるわけではない。実は上記のクッキー作りにこそ、その奥行きが隠されている。

2
(写真は同校facebookから。)

☆たしかに、グローバリゼーションの光と影の相克の中で、社会構造は激変して生きている。その未来の変化に備えるために、あらゆる教育イノベーションを駆使し創意工夫はしなければならない。

☆しかし、その駆使したり創意工夫したりできるのはなぜなのだろう?多くの学校で、特に公立学校はそうだが、この駆使したり創意工夫したりすることは実はない。パッケージを買ってくるからそうなる。あるいは他の先生のマニュアルを取り入れる。実際、研修もそんなものばかりで、どんどん画一的・効率主義的になる。

☆もちろん、ヒントにはなる。しかし、そういうことをやっていると、教育のシーンがモンタージュになり、有機的な循環が途絶える。

☆その点、東京女子学園はあらゆる局面に独自の学びの基準「思考コード」を埋め込んでいる。そのコードを通して教科横断的な命が注がれる。有機的に教育が循環していくのだ。

Photo
(写真は同校facebookから。)

☆思考コードについては、校長補佐の辰巳先生が、次のように説明会で語ったようだ。

本校の教育テーマである「地球思考のできる世界とつながる女性の育成」と生徒が身につけてほしい「生きる力/智慧」・・全ての教科の授業は最終的にはこれらの力を身につけることが目標になります。その教育の流れを表にしたものが思考コードです。

横軸はブルーム型の、タキソノミーに沿って、「知識・理解」→「論理的思考」→「批判的、創造的思考」へと、思考力の深まりを表し、縦軸は、活動環境の領域を表し、「自立」「協働」「世界共生」へと広がります。目標は「生きる力、智慧」です。

アクティブラーニング型授業では、生徒はプレゼンテーションをすることになりますが、各教科、「ルーブリック評価表」を作成し、達成段階ごとに具体的な内容をが書かれていて達成目標が生徒にわかるようになっています。

生徒はこの表の達成目標を理解しながら活動し、プレゼン終了後には自分で自己評価します。

このルーブリック評価表も最終的にはC3の「生きる力/智慧」の領域まで進みます。

2020年の大学入試改革も、本校の思考コードでしっかりカバーできるので、安心して大学受験に向かえることもお話ししました。

☆聖学院は6年前に本格的に21世紀型教育をスタートした。その一期生ともいうべき今春の卒業生は、いわゆるGMARCH以上の大学合格実績の卒業生シェアはほぼ100%。大飛躍だ。

☆東京女子学園も、あらゆる教育活動が「思考コード」によって有機的に循環するようになればなるほど、結果的に大学合格実績も激増する。

☆ところで、クッキーの写真に隠されているものは何か?クッキーをつくって、さらにそれをステンドグラスに置き換えるのだが、このとき適当に並べるのではない。優先順位や比較、意味、インパクト、美しさなどを思考する。まさに創造的な思考のプロトタイプであり、「思考コード」の分類表の知のメタファーになっている。

☆有機的に循環するというjことは、このメタファーという創造的思考力が起動しているということを示唆する。

☆AIとうまくつきあっていくには、事実論理的なところはAIに任せ、一見結びつかないものをどんどん結びつけるメタファー思考=創造的思考が極めて重要なのである。

☆東京女子学園の教育活動には、この大切な知が埋め込まれているのである。同校の生徒の豊かな感性や柔軟な思考、しなやかな対話力の源泉はこのメタファー思考にあるのだろう。

|

« 思考力入試を実施する学校をリサーチしよう(了)学校選択の確からしさ | トップページ | 21世紀型カリキュラムマネジメントへ市場シフト(1) »

中学入試」カテゴリの記事