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海陽学園 教育の質の挑戦(2)

☆時代の変化、グローバルな転回が、生活の隅々にまで及んできていることは今更説明するまでもない。それでも、日本社会は自分たちは変化しているとみなしているが、世界から息を止めているように見えるらしい。

☆まして教育の世界はもっとそうなのだが、それでも、私立学校の中には、変化の中で自らも変わりながら変わらず理念を実現していくというアクロバティックなサバイバル実践校も少なくない。海陽も教育イノベーションを起こそうとしている学校である。

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☆私立学校のイノベーションといえば、経営的側面、ハードパワーの側面が主であるが、海陽学園の場合は、教育のソフトパワーのイノベーションに集中している。

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☆そのイノベーションの契機の一つの試みは、毎月開催されている中島校長勉強会。まずは、対話や議論を取り入れている授業の実践報告がなされる。

☆その後、その授業の中で生徒が身に付ける「基礎学力」とは何か、グループで議論し一般化していく。そして、各グループがプレゼンをする。

☆先日行われていた勉強会では、4グループが一気にプレゼンして、その後で、中島校長が統合していくという弁証法的ループを5回以上まわしていた。

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☆その過程を見学させていただいていて、海陽学園の「基礎学力」とは、知識や計算力を定着させることではなく、多様な自然及び社会及び精神の現象において、内的に関連している構造を自ら見出し、新たな構造に脱構築していく感性と知性の輻輳進化であることに気付いた。

☆もちろん、その過程で、知識や計算力は活用される大事な要素だ。

☆同校サイトには、建学の精神2にこうある。

建学の精神2 基礎学力の徹底した修得

●全ての基盤となる基礎学力の修得を徹底します。

●自由で創造的な思考力を涵養します。

☆改めて、驚くのは、同校の基礎学力は、自由で創造的な思考力を内包しているということだ。これは、一般に基礎学力と認識されている世間知とはだいぶ異なる。建学当初から、2020年大学入試改革に伴う学習指導要領改訂のコンセプトを見通していたか、あるいは、文科省が海陽学園にようやく追いついたのか。

☆それはともかく、新しく取り組むことになっている「主体的・対話的で深い学び」が想定している学力について、すでに海陽では養成されていたのである。

☆そして、今回、先生方が暗黙知として有しているこの基礎学力の構造を形式知化しようというのが、校長勉強会の趣旨のようだ。

☆暗黙知の形式知化による共有は、新たな授業におけるソフトパワーを生み出す源泉となるものだ。海陽の今後のさらなる進化が期待される。

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