2018年中学入試市場が未来の響きを奏でる(06)突出校出現の兆
☆箕面高等学校といえば、校長就任3年目ではやくも海外大学に進学者を輩出するなど、ハイレベルな英語教育というか、英語で高次思考をトレーニングするプロジェクト型学習のプログラムを実施していて、全国から注目されている。
☆その校長とは日野田直彦先生。同志社国際中高と同志社大学出身で、私学の魂を公立学校で展開している。
☆教育ルネサンスの記事は、残念ながら、同校が、平成26年より、大阪府の「骨太の英語力養成事業」の指定校として、様々な改革を行っているうちのTOEFLのための対策プログラムの紹介。
☆それでもTOEFLで高得点をとるには、たんなる英語のスキルというより、クリティカルシンキングが必要だし、モチベーションも高くなければならない。
☆Growth Mindsetが具体的にどのように生み出されるかは記事にはなっていないが、生まれていなければ、結果が出ないだろうなあということは分かる。
☆オンラインで英語4技能を学ぶシステムも活用しているから、ブレンディッドラーニングも行われている。
☆要するに、公立学校でも、C1英語×PBL×BL(ブレンディッドラーニング)×≪higher order thinking≫の統合学習が行われているということを推察するに難くない。
☆これは、公立学校にとっては破格の教育イノベーション。しかし、私立学校では、もう少し多くの学校で広まり始めている。やはりGrowth Mindsetを授業の中で生み出せる仕掛けを埋め込んだり、≪higher order thinking≫を生み出す問いの創意工夫がなされていたり、PBLも行われている。つまり、21世紀型教育。
☆たまたま偶然なのか何かわからないが、日野田校長の弟の日野田士昌士先生(社会科主任)のいる聖学院でも同様の21世紀型教育を推進している。
☆この間、聖学院の自主研修で、日野田先生が、ご自身のディベート手法のPBL型授業を披露し、先生方と授業の分析やそのコンセプトやビジョン、スキルなどのシェアをしているところに参加してきたばかり。
☆箕面高校もメディアが注目しているが、聖学院も頻繁にメディアに取り上げられる。つまり、この21世紀型教育は、まだまだ日本全体では破格の教育イノベーションであるが、少しずつ増えているのである。
☆その1つに工学院の21世紀型教育もあるが、先日工学院の今そして未来の教育は外から見てどのように見えるか、平方校長とブレストミーティングを4時間ぐらいした。
☆日本の生徒と他の国の生徒、知識と思考、日本語と多言語、自然言語と人工言語、STEAMと哲学、リアルとサイバーなど、クラスだけでなく、知的な領域すべてにわたりハイブリッドになっている。ハイブリッドクラスは、ハイブリッドラーニングを学びの場としているという上昇気流に乗った過激なミーティングになった。
☆そして、このハイブリッドラーニングは、未来の学びでもあるが、工学院では、ほぼすべてが実践されている。
☆今月末、工学院のSGT太田先生、田中先生、鐘ヶ江先生は、上田教授と協力しながら、ファシリテータとして私立学校の教頭先生とワークショップを行う。
☆上田教授のワークショップ型講演をうけて、Growth Mindsetを授業の中で生み出し、同時に≪higher order thinking≫を生徒とシェアしていく実践的な授業のワークショップを実施する。
☆「突出校」のエンジンである21世紀型授業が展開されるわけだ。このような授業をデザインして断行する教師をSGT(スーパーグローバルティーチャー)と呼んでいるが、工学院や聖学院など、どんどんSGTが増えている。日本の教育にもたしかに希望はある。
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