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2018年中学入試市場が未来の響きを奏でる(07)人気校と突出校

☆7月の首都圏模試センター「統一合判」の「度数分布データ」を活用して、入試各回志望者数かつ前年増のランキング20を出してみる。

☆まずは男子志望者ランキング。

Photo
(城北サイトから。城北は男子校の中で海城と並ぶハイテクイノベーション校)

<男子志望者数かつ前年対比増ランキング20>

明大中野① 570名

市川① 302名

東邦大東邦前期 294名

立教新座① 274名

浅野 273名

芝浦工大③ 263名

芝浦工大柏一般クラス 260名

日大二中② 249名

攻玉社① 248名

日大二中① 242名

芝浦工大② 240名

城北① 228名

日大豊山① 228名

栄東A 226名

日大豊山② 221名

東京都市大①Ⅰ 220名

明大明治Ⅰ 213名

千葉日大一中① 209名

中央大学附属① 203名

早稲田① 197名

☆こうしてみると、いわゆる人気校ばかりが並び、時代の変化が見えない。そこで、今まで、志望者数の多い少ないにかかわらず、複数回数総数の前年対比増の学校を並べてきた。それによって、変化の兆のある学校を見いだすことができるのだ。このリストに、広尾も三田国際も等々力も入っていない。しかし、大人気校だ。

☆このような学校は、最先端あるいは先鋭的な学校だ。ここまでは、情報として扱われることも多いから、学校選択者は気づいてきた。しかし、さらに、模擬試験の志望者数では小さな動きしか見せていないが、それがやがて大きくなる突出校が存在している。

Photo_2

☆それは、海外にいるとよく見える。というのも海外では偏差値や志望者数という指標より、教育の質で学校を選ぶ傾向が大だからだ。もちろん、海外と言っても、日本の塾が進出しており、海外であるにもかかわらず、そこに通っている生徒は、情報の収集方法が日本にいるのと同じだから、突出校が見えないという場合がある。

☆どうしたらよいのか?それにはデータを次の①、②だけで分析するのではなく、③、④の条件も合わせるとよい。

①人数多い順

②前年対比増(各回試験別)

③前年対比増(複数回数総数)

④学校のサイト

⑤説明会フィールドワーク

☆そのうえで、⑤の説明会フィールドワークをするとよい。もちろん、⑤からはじめて、①から④を振り返ってもよい。しかし、これだと、結局ふだん目にしている人気校のフィールドワークしか行かないということになりがちだ。

☆上記人気校の中の城北のように、2025年から始まる教育の過程の質の‹第5の波>の牽引校になると推察できる突出校は、人気校と重なっているから、ここにいきつけば、突出校を見逃すことはないが、それでは、あまりに突出校に出遭う確率が低い。

☆上記人気校だけでは受験生全員分のキャパがない。併願校を考える時、あくまで従来の人気校で構成するのか、最先端校とか先鋭校をブレンドするのか、たびたび論じている工学院や聖学院などの<突出校>を見つけようとするのか。突出校だけを選択するのか。

☆それには、①から⑤以外に、「未来という時間軸」を忘れないようにすると、どうプランするのが最適か、重要な問題が見えてくるだろう。

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