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アサンプション国際小学校の教育改革の成功 唯一無二(1)

昨日23日(日)、アサンプション国際小学校は、入試説明会を開催。申し込み定員は溢れ、8月に説明会を増設するほど。つまり、今春スタートした校名変更、共学化、イマージョン教育、PIL×PBL、ICT教育、リベラルアーツの現代化などの21世紀型教育改革が、お受験市場で完全に受け入れられたのである。

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☆おそらく、同校同様の教育改革を断行すれば、少子化の中で、流れをつかむ私立学校もでてくるだろう。しかしながら、この改革はなかなかどうして難しい。

☆校名変更、共学化まではなんとかできる。もちろん、それとて、理事会、同窓会、学内をまとめるのはたいへんだ。しかし、このレベルの改革は、今やトレンドでもあるので、かつてほど難しくはない。

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(武井明比古学校長は、アサンプション国際の経営リーダーであり、21世紀型教育の深い理解者でもある。)

☆問題は、学校全体で、イマージョン教育、PIL×PBL、ICT教育、リベラルアーツの現代化などの21世紀型教育を行っていけるかである。心ある教員が何人か実行するだけでは、改革とは言えない。

☆その点において、アサンプション国際小学校は、完璧に学校全体でこれらの21世紀型教育を実施した。

☆1年前から準備に準備を重ねてきたのだが、1年でここまでパーフェクトにできるのは、奇跡といえよう。しかし、カトリック学校だからといって、ただ祈っていて奇跡がおきたわけではない。それには理由があるし、またその理由はなかなか真似のできないものである。

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(三宅理磨教頭は、21世紀型教育改革を教師と一丸となって進めるリーダー)

☆公立学校だとしたら、モデル校を作り、それを浸透させていけばよいわけだが、それは経営的裏付けがないからできる。つまり、それは自治体や国が丸ごと支えてくれるから、指示通りやっていけるかどうかだけが重要なのだ。

☆ところが私立学校は、助成金があるというものの、それは生徒を自力で集めてからの話で、助成金がまるごと出るわけではない。経営力がない私学は生徒が集まらない。

☆さて、経営力とは何か?それはもちろん、資金調達ネットワーク力であるが、実は、それは結果論で、経営力とは、時代のニーズを読み解き、そのニーズへの対応として最適なシステムをつくる力のことである。

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(鎌野知裕先生は、武井学校長と三宅教頭、つまり、経営と21世紀型教育を見事につなぐ役割を果たす広報リーダーである。)

☆その優れた時代を読み解く眼力とそれに対応するシステムを構築するリサーチ力と開発実行力、そしてその意義を市場に浸透させる広報力が最適化できているのが、アサンプション国際小学校なのである。

☆このようなトータルな経営力に生徒を預けようと保護者は投資をするのだ。金融機関も協力をするのだ。実は生徒募集それ自体も資金調達ネットワークなのである。こういうものの見方・考え方ができる学校は、そもそも少ない。

☆経営と教育は両輪だと言いながら、反目し合っているのが通常だからだ。

☆ところが、アサンプション国際小学校は、経営と教育は両輪どころか一体なのである。

☆失敗する私立学校は、経営と教育は反目し合っている。ときどき成功する私立学校は、教育が優位になるが、経営的破綻の前に崩壊する危機に常に直面し、舞台裏は不安定だ。

☆成功する私立学校は、経営と教育が両輪として互いに役割を全うしている。しかしながら、世の中の波が21世紀型教育にシフトしている今日、教員の意識が開明的になっても、経営陣の意識が20世紀型の場合、少しずつ意識のズレが生まれる。その調整に時間がかかり、機会損失を生み出す。すなわち、ほころびが見え始めるのだ。

☆ところが、アサンプション国際小学校は、21世紀型教育を経営陣も実践し、教師陣も研究と実行を繰り返していく。一体となっているのだ。

☆経営陣が21世紀型教育を実践するというのはどういうことか?21世紀型教育は、グローバルな視野をベースにしている。また、リサーチ―議論―編集―アウトプットの一連のプロセスをICTも活用して行うPIL×PBLを展開する。これは、経営も同じなのである。つまり、21世紀型教育は領域横断的な思考と実践がベースが故に、教育と経営を貫くものの見方・考え方・実践方法を、経営陣も教師陣も共有できるのである。

☆しかも、経営の本位は倫理という教養にあるのは、日本の資本主義の父渋沢栄一が唱えてきた「道徳経済合一論」にあるとおりである。それゆえ、経営陣も教師陣もリベラルアーツの現代化は、両者にとって重要な共通精神なのである。

☆武井明比古学校長の経歴は学問も経済も、まさに渋沢栄一の継承者であり、それは、つまり明治以来の≪私学の系譜≫の継承者でもあることを示唆する。武井学校長とアサンプション国際小学校の教師との出会いは、奇跡としかいいようがない。

☆そもそも渋沢栄一は、当時からフランス派だった。アサンプション修道会本部もまたパリにある。この歴史的な出会いは、さらに200年前にさかのぼってもっと深いところにある。この歴史的出遭いというものは、どこの学校にでもあるというものではない。歴史に裏付けられた今そして未来への教育改革。アサンプション国際小学校の改革が唯一無二な理由はそこにある。

☆かくして、私立学校の改革は、独自なものでなければ成功しないということだろう。公立学校と違い、改革のシステムという「モノ」が重要なのではない。独自の改革の「創り方」と「精神」が重要だということだろう。

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