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突出校【01】 富士見丘① 国際理解教育からグローバル高大接続準備教育へ

☆20世紀末から、富士見丘は、久しい間、英語教育と探究学習の教育活動を行ってきた。その英語教育は当時から、すでに破格だった。イギリスとオーストラリアを拠点に現地の私立学校と国際交流を行ってきた。
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☆その海外研修は、たんなる語学研修ではなく、文化や歴史、都市生活など比較研究をベースにした探究学習(同校は自主研究「5×2」と呼んできた)と結びついていた。
☆1970年代ころから、日本においても国際理解教育が行われてきたし、それは今も続いているが、それはあくまでも日本から世界を眺め、国際理解のための準備として、今でいうCEFR基準でB1英語を学び、異文化理解プログラムを日本をベースに行ってきた。
 
☆しかし、1989年ベルリンの壁が崩壊してからは、国際理解教育の発案者であるユネスコにおいても、次の次元にシフトするグローバル教育が目指されてきた。
 
☆ところが、日本では、国際理解教育とグローバル教育の差異に明確に気づかれることはなかったし、実は今も多くの学校では、両者の差異が意識されていない。表現が違うだけで、意味は同じだと思われてきた。
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☆いまだに日本から世界を見ているのだ。日本は、まだまだ大国だと思っているだろう。モノづくりの技術は世界一だと思っているだろう。なるほどそうだが、世界が必要としているのは、必ずしもモノづくり市場ではなくなっている。
 
☆ところが、日本から世界を見ていると、いつしか日本中心主義的な見方になり、英語力も東大を頂点とする学歴社会における試験にパスする道具として扱われるようになっていった。国力のある日本で椅子取りゲームをやって勝ち組になることがも目標とされた。
 
☆その点、富士見丘は、インタナショナリゼーションからグローバリゼーションへのシフトは、国家のためのエリート養成教育から地球市民として一人ひとりが世界に貢献する教育に転換する動きと同期すると理解した。それは建学の精神「忠恕」の面目躍如といってもよいと学内でも共有された。
 
☆そのため、大学受験をパスするための道具としての英語から世界の人々と地球規模の問題を共有し問題解決していく対話思考の道具としての英語としてカリキュラムをデザインしてきた。
☆結果、国内の大学受験指導教育のための英語からグローバル高大接続準備教育のための英語として英語教育革命を実施してきたのである。
 
☆そして、2013年、富士見丘は、21世紀型教育=グローバル高大接続準備教育として、さらに4技能英語×批判的・創造的思考力を育成する授業や教育の過程の質を向上させることとなった。
 
☆その実績を買われ、2014年は、文科省によって、SGHアソシエイト校として認められ、2015年にはSGH認定校になった。2013年から2017年の5年間の間の未来の教育デザインへの挑戦は、多くの受験生・保護者、教育・塾関係者にとって、今までに見たことのないグローバル教育を作り上げることとなった。
 
☆それは、あまりに突出しているので、従来の国際理解教育=英語4技能教育というメガネをかけて見ていては、見れども見えずという事態を引き起こしている。
 
☆子供の未来にとって、本当に大事なものは、気づかれない。このことは、メーテルリンクの青い鳥ではないが、意外にも実に世の常である。

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