« 香里ヌヴェール学院夏季教員研修 21世紀型授業進化する 生徒が集まる理由 | トップページ | 迫る!「第1回21世紀型教育機構静岡シンポジウム」【4】 »

迫る!「第1回21世紀型教育機構静岡シンポジウム」【3】

☆9月3日に開催される「第1回21世紀型教育機構静岡シンポジウム」で同時開催される「思考力セミナー」。今回は、中学入試において「思考力セミナー」を日本で最初に実施して世の中にインパクトを与えた聖学院のものを使わせていただく。
 
☆聖学院は、すでに2012年から実施していて、公立中高一貫校向けの適性検査型入試とは、思考の次元が違う「思考力入試」の意義が今ようやくマーケットで了解されるようになった。
 
Dsc02881
 
☆それは、2020年大学入試改革に向け、特にスーパーグローバル大学が中心に先行的に高次思考(従来の入試は低次思考の範囲)に領域を広げた問いを出題するようになってきたため相乗効果が生まれたからと考えることもできる。
 
☆東大、京大、大阪大学、お茶の水大学など次々と高次思考問題に挑戦する新入試を実施している。来春は、早稲田大学が、実験的ではあるが、「新思考入試」というネーミングの入試を新設するぐらいなのだ。
 
☆しかし、世界に目を向ければ、ハーバードやスタンフォードを追い抜くのではと言われる程の勢いのミネルバ大学。新しいタイプの大学の象徴であるからこそ、多様性ある2万人が同大学にチャンレンジしてくる。そのため、各国のナショナルカリキュラムに合わせた入試を行うことは不可能だし、意味がない。
 
Dsc02884
 
 
☆つまり、グローバルな流れでは、学習指導要領にそった大学入試問題を実施することは、極めて特殊なローカルな話ということになる。医者の資格や建築士の資格、弁護士の資格が、世界標準でないために、日本の医療制度や都市計画、法整備の領域は、ますます世界から孤立するおそれがある。
 
☆教師の資格だってそうだ。海外で学んできた優秀な人材が、日本の学校で教師をやろうとしたら、単位の互換ができないからだとか、自治体によっては、前例がないからとか言われて拒絶される例も多い。結局、2年間教職課程を取り直さなければならない。なんというロスタイム。そのような人材活躍の機会損失を招いている。
 
☆そして、こういう事態を正当化するために、グローバリズムの影の部分ばかりクローズアップする。本当は、それは20世紀社会の負の遺産で、それを払しょくするためのグローバリゼーションであるのだが、格差社会をグローバリゼーションのせいにする。
 
☆こうして、ドメスティックな知識・理解領域の低次思考にとどまろうとするのが、20世紀型教育なのだ。アクティブラーニングをやって、実は知識理解のためのカリキュラムだったりすることは非常に多い。そういうところも、21世紀型型教育を標榜するわけである。
 
Dsc02866
 
(今回、思考力セミナーで使う、本橋先生オリジナルのテキストの問い1つひとつに、思考コードを振るミーティングをした。その過程で、また新たな発見もあった。「思考コード」は、認知の過程の意味づけを新たに知る知の枠組みでもある。)
 
☆そんなフェイクをどうやって見破るのか?それは簡単である。ミネルバ大学と21世紀型教育機構が意気投合したのは、入試の在り方が「思考力入試」だということなのである。
 
☆論より証拠、「思考力入試」を創れる学校なのか、思考力セミナーのようなPBL型授業を実施できるカリキュラムマネジメントができる学校なのかリサーチすればよいのである。つまり、入試問題こそ学校選択の最重要な指標である。
 
☆ところで、「思考力入試」でどうやって評価するのだという声がすぐに聞こえてくる。そこでルーブリックなのだが、それよりももっと簡単な証明方法がある。それは、模擬試験カンパニーである首都圏模試センターの「思考コード」による評価ができるかどうか実験してみることである。
Photo
 
 
(思考コードを振るミーティングをしながら、知識・理解から積み上げていく授業では、興味と関心が、最初に停止されてしまうことに改めて気づいた。既存の知識も、生徒によっては未知なる生もの。それをいきなり干物にしたところから出発しては、モチベーションは燃えない。干物を蘇生させる授業の順番というのは、その段階で疑似クリエイティブティ体験ができると、オリジナルなジャンプが生まれやすい。)
☆そういうわけで、今回は思考オード開発リーダーである同センター取締役兼統括マネージャーの山下一氏とコラボすることにした。
 
☆聖学院の本橋先生と静岡聖光学院の先生方・生徒のみなさんと山下氏がコラボレーションして、セミナー終了後、山下氏と参加した生徒のみなさんが、「思考コード」で自己評価してみる機会を設けることにした。
 
Photo_2
 
 
☆この評価は、かなり革命的で、一般のテストで見過ごされてきたところを評価するエンパワーメントエバリュエーションの考え方を展開する。
 
☆生徒のみなさんは、今までできないと思われてきた結果、自分もできないと思ってきたフリーズした自己否定観を解氷し、自分にはこんな才能があったのかと気づく機会となってほしいと思っている。
 
☆従来のように、生徒の思考を停止させてきた入試問題や模擬試験の評価方法を変容させるウネリを聖学院をはじめとする自己変容型知性の先生方と首都圏模試センターの教務開発部門が化学反応をおこして、子供の世界を大きく転換させる。すなわち、世界を変える挑戦をしているチームが、静岡聖光学院に集結したのである。もちろん、参加される方々もそのメンバーである。
 
☆このようなウネリをキャッチする高感度なアンテナを有している受験生・保護者が静岡にはたくさんいるのだということが、この静岡聖光学院で実施される「シンポジウム」と「思考力セミナー」で証明されることになろう。

|

« 香里ヌヴェール学院夏季教員研修 21世紀型授業進化する 生徒が集まる理由 | トップページ | 迫る!「第1回21世紀型教育機構静岡シンポジウム」【4】 »

21世紀型教育」カテゴリの記事