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私学展で響いた第5の波の音とは?③

☆本日20日の日経に「定員割れ私大、補助減額 財務省検討、経営改善促す 」という記事が掲載された。これは大学だけの話だろうか。今回私学展開催のときに、近藤会長や實吉理事長が、協会や財団で、助成金確保のサポートは強烈にするが、この私学危機の流れを好転するには、各私学の独自のかなりの創意工夫が必要になると語ったのは、ある予感があると私は受けとめた。
 
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☆では、どんな創意工夫ができるのだろうか?富士見丘の場合、もともと少人数サイズのクラス編成だから、中学受験市場が想定しているやり方とは全く違う新しさがある。プログラムはSGH認定校として、破格な学びが構築されているし、なんといっても、今ICTの導入で最も注目されているブレンディッドラーニングが可能な状態になっている。

☆クラスサイズが40人以上というのは、おそらくもはや教育の質を担保しているといえなくなる時代がそこまでやってきている。アダプティブラーニングだとか、パーソナライズドラーニングとかが席巻する時代がやってくるが、それにいきなり移行できるのが富士見丘。そして、英語4技能はすでに十分に学べる環境。

☆高1段階で英検1級=C1英語のレベルの生徒がたくさんいるのだ。今後は増える一方だと、広報部長兼グローバル学習室室長の佐藤一成先生は興奮を抑えながら語る。ここに新しい時代を表すキーワードが2つはっきりとある。

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☆そして、同様のことが東京女子学園にも言える。上記写真のブースの背景にあるグローバル教育やiPadで説明をしているシーンがそを物語っている。ここには写っていないが「思考コード」も出来上がっている。

☆富士見丘同様スモールサイズ。両校とも、一人一人にあった学びの環境が行われているのである。なぜそれができるか。スモールサイズであるのと一人一台のICTを活用したPBL型授業が展開しているからである。

☆ホームベースとして、クラスは必要だが、学びは、クラスというチーム学習と一人一人にあったペースで学びができるパーソナライズドラーニングができる、しかも英語4技能が養われている条件すべてを見たしている女子校はほかにない。

☆この困難な私学危機を乗り越える方法として、市場が予想もしていない最先端のモデルを両校は提供しているのである。

☆このことに中学受験市場が気づくには、偏差値偏狭主義から抜け出ないとわからない。単一偏差値は、20世紀社会の消費経済、大衆社会という強欲資本主義の象徴である。それがおかしいということは、もうすでに世間は気づいている。

☆要するに、クラスという概念が転換する時代なのだ。クラス=集団授業ではなく、クラス=チーム学習×個人別学び=PBL型授業のホームベースになる。それには、クラスサイズは30人を切らなくてはならない。

☆それでいて、授業料が破格でない。それには、助成金とそれに順当するファンドという本来の私学の在り方が生まれてくるだろう。財務省も、少人数で最大の効果を生み出す学校には、助成金の総額は、そもそも大きくないから提供しやすい。

☆生徒数が多いだけで、金太郎あめ方式の成果しか上がっていない学校に助成金を出すことを考えれば、税金を投入すべき教育の質は何か考えざるを得なくなるだろう。金太郎あめの20世紀型成果では、偏差値が高くても、第4次産業革命で不足している高次能力かつオリジナリティのある人材を育成できない。

☆そういう学校には、早晩生徒は集まらなくなる。ミネルバ大学のようにキャンパスなきモバイル型大学の登場は衝撃的なのだ。このインパクトを、今の中学受験市場は、了解できていない。このままでは、本当に危ない。

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