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教育革命家 富士校長

☆宝仙理数インターの校長富士晴英先生からメール。<校長blog第53回 「 崖っぷちママへの特報」>アップしたので、ご覧あれと。

☆痛快丸かじりの本音トーク。首都圏中学入試受験生36,000人の保護者にとって勇気の出るメッセージ。残りの6,000人にとっては、何を言ってんだという声が聞こえてくるメッセージでもある。こういう大胆な発言をする校長もなかなか得難い。

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☆この時期夏の学びのイベント関連の記事が、各種メディアで目白押し。中学受験関連の記事も、夏期講習に突入しているがゆえに、その例外ではない。

☆しかしながら、中身は、従来通りのままのものが多い。その中の1つ、受験生の保護者の悩みに対して、「私がこの子につらい思いをさせている」と、考えてはいけない。「最後まで押し通すのです。あなたのためにやったんだよって。」というコメントに、富士先生はクリティカルシンキング(=常識を問い返す)を発動した。

大切なことは、中学受験に挑んでよかったという実感を持てるようなアドバイスをすることではないか。

その為には、なんのために、中学受験を選択したのかという原点から、問い直すことだと思います。

私は、本校の説明会で、そのことを言い続けてきました。昨年度は、懲りずに参加してくださった方から、同じ話を3べん聞いた、と言われたほどです。

それでも、私は、言い続けます。問い続けます。
中学受験の目的は、なんですかと。

我が身をさいなむ母親を解放しないと、受験生が解放されないからです。
不要な挫折感を味わうために、中学受験があるのではありません。

入学した中学に、楽しくかよってもらうこと以上に、12歳の子どもに、今、望むことがあるのでしょうか。

お子さんとご一緒に、受験対象校を訪問していただき、お子さんのインスピレーションと保護者の見識がマッチングするのかどうか、確かめてください。

偏差値やら世間体やらではなく、それぞれの親子ならではの、「絶対評価」で、受験校を選択してください。

☆なぜ中学受験をするのか?学校選択とはどういうことなのか?自分自身が大切にしているものは何か?問い返してみようということなのだ。

☆偏差値60以上の6000人の受験生の保護者は、気分が良くないだろうし、そもそも関心がないかだろうが、それ以外の保護者にとっては、希望のメッセージだ。

☆このメッセージの矢が保護者のハートを射抜くことを知っている富士先生は、なかなかの戦略家だし、革命家だ。もちろん、そんなことを言うと、ご本人は謙遜するに違いないが。

☆保護者が」一番望んでいることをぴしゃりと言い当てる高感度感性は、予測不能な時代に合って、最も必要な得難い能力である。

☆どんなに分析しても、既存のものをよりよく理解することはできるが、そこから未来は生まれない。

☆未来を生むには、こうなるという感性が必要であり、その実現性の確率が高いかどうかの検証として、歴史や現状を振り返り、分析することは有効である。

☆最初に予想や仮説が重要だが、それは経験が積み上げた推理の確からしさ。その確からしさが高ければ高いほど、高感度な感性があるということになる。

☆バッサリと6000人を切りはなすことによって、36000人と共感できるメッセージを投げることができる。

☆しかしながら、ここには条件がある。問い返す=リフレクションという思考力をもっている保護者という条件。

☆リフレクションこそ、予想不能な時代におけるサバイバルスキルである。きれいごとをいっているようでは、リフレクションはできない。しかり問い返し、クリティカルシンキングを発動し、リフレクションするスキルやそれによって形成される能力・資質。

☆実は、この時代に中学入試を考える保護者は、このサバイバルスキルを発動しているからということもある。

☆結局、富士先生は、一見6000人と36000人の間に「境界線」という名のエッジを刻むのだが、それがエッジである限り、中学受験生の保護者全員に、いや世の保護者全員に、エッジを越えよというエールを贈っていることになる。

☆このグローバルな時代に、そんなところにわざわざ「境界線」をひくなんて、なんてばかばかしいことだろう。もっと大切なことがある。そのことをいっしょに問い返せる学びの空間を創りましょうよと。

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